太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

書評

15年ぶりに村上春樹の小説を読んだ僕は。

photo by tami_chan 1 「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」 僕が中学生の頃に通っていた古本屋の店主はそう言った。僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、それが村上春樹からの引用である…

Bitcoinで電子書籍リーダーが自分の書籍購入代金を稼いでくれる未来?

photo by antanacoins Bitcoinという決済システム セツヤクエストお題第二弾「わたしのマネー術」についてはあまり書く事がないのですが、最近気になっている決済手段としてBitcoinという仕組みがあります。BitcoinとはP2Pの決済システムで、ひとつの特長と…

無料のKindle本をダウンロードするとAmazonから300円クーポンが貰えるって無料雑誌の新しいカタチなのかも

無料のKindle本をダウンロードするとAmazonから300円クーポンが貰えるキャンペーン オールタイムベスト小説100Amazon.co.jpAmazon そういうのもあるのか!Kindle Paperwhite(ニューモデル)を購入して以来、Kindleのお得セールをチェックしているわけですが…

山崎寿人『年収100万円の豊かな節約生活術』〜年収1億円のうちの9900万円で「自由な時間」を買っているのさ

貧乏生活本は数あれど 貧乏生活本は数あれど、著者の山崎寿人氏は1960年大阪生まれ。2011年刊行の本なので既に50歳を超えているのが珍しい。ニートとして有名な id:pha さんや小屋やテントを建てて生活している毎年寝太郎さんなどの「オルタナティブな生き方…

Kindle Paperwhiteで「みんなのアンダーライン」が勝手に引かれていて古本との対話を思い出した話

古本との対話 電子書籍が出たての頃、読書をしている時にみんなが引いたアンダーラインやメモが読めると楽しいなって思っていました。古本を買うと稀に過去の持ち主のアンダーラインがあったりして、基本的には邪魔なんだけど難解な本を読む時に励まされたり…

アラサー男子が上野千鶴子『男おひとりさま道』を読んで考えてみた

おひとりさまとアラサーと男と女 チェコ好きさん( id:aniram-czech )が、『アラサー♀が『おひとりさまの老後』を読んで考えてみた。 - チェコ好きの日記』というエントリーを書いていて、自分もちょうど『男おひとりさま道 (文春文庫)』を読んでいたので、そ…

システム自炊法による栄養摂取アーキテクチャの構築

腹一杯食べながらの栄養不良 「腹一杯食べながらの栄養不良」。単身赴任者は南洋の島々に送られた兵士のようなものであると著者は表現します。エターナル・フォース・ボッチ(孤独に死ぬ)の呪いを掛けれた私はさしずめ神風特攻隊のようなものです。本書が指…

大橋悦夫『「手帳ブログ」のススメ』〜私の頭を通り抜ける宇宙線をウィルソンの霧箱で捉えて霧笛を吹く

photo by kevinspencer「手帳ブログ」のススメ作者: 大橋悦夫出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2006/04/20メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 159回この商品を含むブログ (108件) を見る 「手帳ブログ」のススメ 本書は「日々の記録から成功を引き出すブロ…

相互レビュー社会を生き抜く倫理経済学〜岡田斗司夫『「いいひと」戦略』

経済合理性としての「いいひと」 「情けは人の為ならず」に言いますが、これは人に情けをかけておくと巡り巡って、自分に返ってくるという意味です。あくまで「倫理」の提示であり、そこまで実効性が高いものではありませんでした。しかしながら、本書で言う…

立花隆『「知」のソフトウェア』〜情報処理パラノイアのための7つの技法

「知」のソフトウェア 1984年刊行。個人用コンピュータがまだまだ一般的ではなかった時代に「ソフトウェア」の名を冠して、「知の巨人」とも言われる著者が得意とする膨大なインプットをアウトプットに変えていく技法について述べられていきます。 使われる…

後藤和智『「働き方」を変えれば幸せになれる?』〜セカイ系としてのグローバルとサヴァイヴ

「働き方」を変えれば幸せになれる? 本書は後藤智和氏( id:kgotolibrary )による若年層の「働き方」言説の成り立ちや、その批判点について論述されたkindle書籍です。『安藤美冬『冒険に出よう』7万部突破の謎 部数の耐えられない軽さ : 陽平ドットコム〜試…

Kindle MatchBookによって「どこで買ったか?」に互換性がない時代へ

photo by William Christiansen「どこで買ったか?」に互換性がない時代 AndroidのスマートフォンからiPhoneに移行するのにあたって、iOSに対応していないSony Readerの書庫ライブラリが肥大化していることへの危機感があるのですが、これはSony Readerで買…

森山たつを『セカ就! 世界で就職するという選択肢』感想~「普通」の道筋を増やしていくために壁を超える

セカ就! 働く舞台は日本だけじゃない! 「セカ就」(=世界で就職すること)にも目を向ければ、選択肢はぐんと広がる。 〈普通〉の男女5人が海外でチャンスをつかむ、実話をもとにした〈就活ノベル〉。 「朝日新聞GLOBE」に寄稿し「NHKニュースウォッチ9」でも…

渋谷直角 『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』〜自意識の不良債権を背負ったサブカルクソ野郎達への鎮魂歌

サ、サ、サブカル糞野郎ちゃうわ! 『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』という言葉は文学フリマで聞いて以来、すごく気になっていたのですが、そのときはそのままでした。そこから久谷女子でも話がでたりして、やっぱ欲しい…

大石哲之『コンサルタントの読書術』感想〜100円で身に付くアウトプット駆動型読書術

成果に繋げるコンサルタントの読書術 本書はコンサルタント、というよりも『The domain name nomad-ken.com is for sale』で展開されているノマド論で有名な大石哲之氏の読書本です。いまさら読書本もないかと思いつつもkindleで100円かつ、評判も上々だった…

米田智彦『僕らの時代のライフデザイン』〜きっと何者にもなれない僕らのための生存戦略

31歳ITエンジニア。希望は、革命。 31歳ITエンジニア。希望は、革命。片手では足りないほどの仲間が入院や退職をしていったデスマーチを経験したのが28歳。大震災が29歳。30歳を迎えるのにあたって様々な前提が崩れていく感覚を味わいました。陳腐な言い方を…