太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

コミュニケーションは高解像化すべきだがHSP的超解像処理をしてるとハルシネーションで致命傷を負う

解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法

高解像度と超解像処理

もともとはこうした意味を持つ解像度という言葉が、昨今ビジネスでも使われるようになりました。「解像度が高い」「解像度が低い」「解像度が足りない」という風に使われ、文脈的には、物事への理解度や、物事を表現するときの精細さ、思考の明晰さを、画像の粗さや精細さのビジュアルイメージを想起させながら示す言葉として用いられるようです。

 ここ数年ぐらいの話になると思うのだが、ひとつの流行り言葉として仕事中に「そこの解像度を高める必要がある」といった言葉が出てくる機会が増えてきている。課題感や儲かりそうなポイントを見つけても、その時点では当事者でさえ明確な言語化ができておらず考慮も足りないことがほとんどなので、ピントの合わない話をしてしまいがちだ。

 テレビやカメラの解像度が高ければ高いほど、より鮮明で詳細な画像を見ることができるのと同様に、課題や機会の「解像度を高める」ことで、それらをより深く理解し、対処したり利用したりするための戦略を明確にすることができる。そのためにこそ仮説やアイデアがまだ曖昧である状態から、より詳細な調査や分析が必要となる。

コミュニケーションにおける「解像度の高さ」

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若手芸人を長時間拘束する漂白された笑いと緩慢な毒殺の倫理

ツービートのわッ毒ガスだ―ただ今、バカウケの本 (ワニの本)

ゴッドタンでの吉住の指摘

 ここのところで、若手芸人をとにかく長時間拘束して何かを調べさせたり、挑戦させるような企画が多いと感じていたが、「リサーチ」や「ドキュメンタリー」という大義名分があると暴力性や罪悪感が漂白されるだけでなくスタッフの働き方改革まで実現できるのだと唸った。

 番組内でも指摘されていた通り、拘束されている時間はアルバイトもできないし、芸を磨く時間も作れなくなるけど売れたいから薄給でも必死にやる。テレビに映って何かの成果につながるかと言えば、辛そうな姿を面白くないまま放送されるだけだったりもして、ただ寿命を縮めるだけの蕩尽行為に対するサディスティックな笑いの需要と供給がある。

緩慢な毒殺の倫理

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ChatGPT-4のWeb browsing標準化とクッキー規制によりログイン・ウォール化していくWebメディアの衝突

5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die?

ChatGPT-4のWeb browsingとPluginsが順次利用可能化

If you are a ChatGPT Plus user, enjoy early access to experimental new features, which may change during development. We’ll be making these features accessible via a new beta panel in your settings, which is rolling out to all Plus users over the course of the next week.

 ChatGPTに課金しているユーザーの中でも一部のみが利用可能になっていたWeb browsingとPluginsの機能が来週にかけて順次開放されるというアナウンスされた。僕自身もWeb browsingについては使えるようになっており、おじさんが得意気に言いがちな「ChatGPTは2021年9月までの情報しかないからね」というクリシェが嘘になったことを確認した。

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 そんなわけで、壁打ち散歩がより楽しくなったのだけど、いくつかのパターンでうまくいかないこともある。

 もっとも分かりやすいのはビジネス情報の調査で、日経のサイトの本文はログインしないと読めない認証・認可の壁が設定されており、ChatGPTから利用することができない。このような「ログイン・ウォール」によって対話型AIを用いた情報調査が阻害されたり、ブラックリスト入りなどによって検索エンジン代替となり得る対話型AIサービスからリーチされてなくなってしまうコンフリクトが起こっていく事が懸念される。

クッキー規制により強まるメディアのログイン・ウォール化

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