太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

格闘ゲームの超必殺技動画集を眺めているのが好き

僕らが格闘ゲームに夢中だった頃 (ファミ通クリアコミックス)

超必殺技集

 格闘ゲームなどの「超必殺技」を集めた動画を眺めているのが結構好きだ。「超必殺技」とは一般的に特定条件かつ複雑なコマンドで出せる大技で『龍虎の拳』から出来たと言われている。

 インフレ化していく派手な演出の一方で、普通の戦略に組み込めるような調整も行われているのだけど、「必殺技」の時点で「必ず殺す技」なのに、それに「超」がついているのだかからロマンが溢れる技も多い。

龍虎の拳

 超必殺技といえば『龍虎の拳』であろう。ボーナスゲームをクリアーすると「覇王翔吼拳」というド派手な飛び道具が使えるようになり、かつ隠し超必殺技として「龍虎乱舞」もある。ガード不能な上にダメージも大きくて体力が60%以上は残っていないと一撃死になってしまう。システム的には「突進投げ」に過ぎないのだけど、一方的に連続攻撃を叩き込んで大ダメージを与える演出は衝撃的だった。

スーパーストリートファイター4

 派手さ重視で壊れ性能になりがちだった超必殺技の黎明期において、明確に戦術として組み込めるバランスで「スーパーコンボ」という超必殺技を取り入れたのが『ストリートファイターX』であった。連続技に組み込んだり、相手の攻撃に合わせて吸い込んだりする事ができた。

 『ストリートファイター4』からは相手に攻撃をくわえていくと使える「スーパーコンボ」と一定ダメージを受けると使える「ウルトラコンボ」に分かれており、ウルトラコンボは2種類のうちのいずれかのみが使えるようキャラクター選択時指定するなど戦略の幅が広がった。

ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル

 ジョジョの奇妙な冒険の名シーンを再現した技に心が躍るし、擬音グラフィックや漫画のコマ割などの演出が素晴らしい。ディオのロードローラーを承太郎にかけるとスタープラチナロードローラーの下からラッシュをするシーンを再現するなど芸も細かい。「岸辺露伴を攻撃できない」やパイツァーダストまで再現するとか。格闘ゲームとしては大味だとか散々な評価だったけど、プロレスゲーム的な大らかさで接したい。「魅せた方が勝ち」というパラダイムを感じさせる。

まとめ

 他にも色々とあるのだけど、超必殺技は見ているだけでも楽しい。演出の派手さや性能はもちろんだけだけど「例外的な処理」を実現していたりすると、それだけ愛されているんだなーっと思ったりもする。

 今となっては格闘ゲームをガチプレイすることもないし、現実の格闘技ではあり得ないからこその爽快感や魅せ方で「楽しんだ方が勝ち」だなんて思ったりもする。動画を観ているだけで満足してたら「動画勢」と言われてしまうし、真剣勝負じゃないと楽しめない領域もたくさんあるのだけどね。