太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

邦キチの池ちゃん、はてなの池ちゃん

邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん Season7 (ホーム社書籍扱コミックス)

邦キチの池ちゃん

 どうでも良い話なのだけど、『邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん』で『花束みたいな恋をした』を取り上げた回に登場する池ちゃんと自分の類似性を主張したらちょっとだけ話題になった事案があった。確認できただけでも以下のような点が挙げられる。

  • そもそも池ちゃんと呼ばれがち
  • 『花束みたいな恋をした』の8000字レビュー
  • 多弁的に周辺情報語りがちなブログ
  • 眼鏡のフレーム
  • サウナ好きでサウナパーカー愛用
  • お笑いは歴史的マッピングにしか興味ない
  • Webライターだった過去
  • デイキャンプ好き
  • オートミール米化生活

 大抵の趣味はブログやSNSに書いてきたことだし、そもそもSNSや件の『花束みたいな恋をした』の8000字レビューなどで邦キチの名前をよく出していたので先方のエゴサにかかっていたかもしれない妄想は膨らむ。

花恋のカルチャーチョイスは実在する

試写室で本作を鑑賞していたとき、涙をすする声がたくさん聞こえた。自分がしてきた恋愛を本作で思い出し、重ねる人も多い気がする。坂元は、この物語をあまりよく知らない人のインスタと、友達の友達に関する又聞きの2名を対象にして、ストーリーを積み上げていったそう。その経緯からか、主人公の麦と絹の5年間は、自分ではなくても、ちらっとSNSで写真を見かけたことがあるような、友達の友達の話くらいに感じさせ、2人を身近な人物として存在させていた。

 もちろん、自分自身がある種の人が好みやすいあるあるで満ちていただけという話でしかないのだけど、少なくとも『花束みたいな恋をした』 に出てくるカルチャーのチョイスは特定のインスタアカウントが挙げていたカルチャーをモデルにリアルな人物造形をしていたそうで、モデルになった当人は謎の感情に襲われていたことだろう。

チェリーピッキング陰謀論と可能性の残滓

 個人的には、むしろ実写版『魔女の宅急便』を出して俗物扱いされるカップルにこそ邦キチ味があるように感じていた。実写の押井守に関して言えば『立喰師列伝』にも『アサルトガールズ』にもピンと来なかったし、実写映画に関して言えば『呪怨』を撮った清水崇の話をするのが世界水準であろう。あっちはあっちで同じタクシーで去って何かが始まるYOKANがあったので清水崇監督の『こどもつかい』を観る観ないで揉めたり、『犬鳴村 恐怖回避ばーじょん』の是非で喧嘩したりしてほしい。

 実際問題としては、書いた当時にあまり読まれていなかった文章がリアル池ちゃんとして再発掘されてたり、話のネタになったりするだけで、ありがたさしかないのだけど、もし被害妄想が強い人だったら些細な偶然を元に「俺をモデルにしている!」という池キチ案件になってしまう可能性もあったのかもしれない。

 もっとも、自分自身も全く影響を受けずに書いていたことが、全然関係のないところにヒットしてしまう経験を何度かしており、そのあたりは難しい。そもそも都合よくチェリーピッキングすれば誰だって何だって当てはまる。むしろ自分から寄せてるところさえあるのだけど、しばらく池ちゃんと言及されるたびにビクッとなっていたのもまた事実。真相が知りたいのではなく、そのあわいこそが楽しい体験であった。