積読こそが完全な読書術である
読めないことにうしろめたさを覚える必要などない。
まずはこの本を読んで、堂々と本を積もう。
気鋭の書評家が放つ、逆説的読書論!
情報が濁流のように溢れかえり、消化することが困難な現代において、 充実した読書生活を送るための方法論として本書では「積読」を提案する。
バイヤールやアドラーをはじめとする読書論を足掛かりに、 「ファスト思考の時代」に対抗する知的技術としての「積読」へと導く。
『積読こそが完全な読書術である』(イースト・プレス、2020 年)は、書評家・永田希による読書論である。本書は積読を「罪悪感の対象」から「知的戦略」へと転換する画期的な視点を提示し、情報過多時代における新たな読書の在り方を探求している。
「人間が読んでいない状態=『積読』の状態のままで、書物は言うまでもなく完結しています。」という逆説的な主張を軸に、書物の本質的機能、情報の濁流への対処法。そして 21 世紀における知的自立の方法論を展開する。完全な読書の不可能性を前提に、積読を「開かれた可能性の集合体」として捉えることで、読書文化の新たな地平を論じている。




