プロレスの敵だった総合格闘
中学生の頃から毎週のようにワールドプロレスリングやGAORAのプロレス放送を観ていたし、ここ最近でもKindle Unlimitedで『週刊プロレス』や『有田と週刊プロレスと』が欠かせない。
当初から斜に構えていたのでヤオだのガチだのに幻滅することもなかったのだけど、プロレスの共同幻想が社会的に壊された高田 vs ヒクソン・グレイシーなどの流れを猛烈に毛嫌いしていた覚えがある。
本書は、「PRIDE以前」のシューティング・シュートボクシング・リングス・K-1・UFCに参戦し、グラップラー刃牙のモデルになったとも言われる総合格闘家の自伝。「プロレスの敵」だと思っていた総合格闘第一章の当時の状況や思考の貴重な記録であり、彼らのプロレス愛やプロレスへの畏敬を感じる書籍となっている。