黒吉野家という異端
本格的な夏日が続いてビールが呑みたい帰り道。吉野家でのちょい呑みが僕を誘う。吉野家でちょい呑みと言えば牛皿をツマミに瓶ビールというイメージなののだけど、黒吉野家ではフライヤーやビールサーバーが完備されて、居酒屋メニューを頼むことができる。
建物や看板はシックな黒を基調としており、妙な高級感。店内もカウンターではなくテーブル席。
吉野家の居酒屋スタイル
「吉野家で呑む」と言ったらU字カウンターで牛皿をツマミにビールを呑むうらぶれた背中を想像するのだけど、最近になってテーブル席の居酒屋店舗が増えてきている。アルコールメニューを前面に出しつつ、おつまみメニューも充実。普通に牛丼を食べることもできる。
「吉呑み」では、オリジナルのおつまみやアルコール類を、お手ごろ価格で数多く取り揃えております。もちろん、牛丼など、吉野家でご提供しているメニューを「吉呑み」でお召し上がりいただくことも可能です。店内はテーブル席をご用意しております。また、喫煙室を設けて分煙している他、テレビを設置している店舗もありますので、お一人でも、グループでも、お気軽にご来店いただけます。
店内に入って驚くのがそのだだっ広さ。狭い店舗に人を押し込むのではなく、広い店舗に簡易テーブルが並ぶ。入り口近くのレジで注文と会計を済ましてから椅子に座る。居酒屋というよりもマクドナルドに近いスタイル。
松屋を超えるバラエティの定食メニュー
メニューも大幅に変化。おつまみがあるのは勿論として松屋を超える勢いで充実している定食と揚げ物のメニュー。オペレーションコストを重視する吉野家が揚げ物を取り扱うのってこれまで考えられなかったと思う。
夜も遅かったので生姜焼き定食に日和ったのだけど、おろしカツ丼も食べたかった。卵とじなら作り置きが湿気てるなか卯スタイルなのだろうけど、おろしカツ丼なのでそれなりにカリッとさせる調理方法を取るものと思われる。
注文してからそれなりに待たされてから呼び出される。腹が、減った。やはり調理時間は度外視してるようだ。味はまぁ普通。これって吉野家なのかなぁという奇妙な居心地の悪さと、深夜も揚げ物系の定食が安価に食べられたり、せんべろが当たり前にできる店として重宝しそうな予感が同居する。
おかずをツマミに150円ビール
吉野家でごはんを食べるとビールが150円になるクーポンがもらえ、ビールを頼むとまたクーポンがもらえる無限ループ。グラスビールではなく、ちゃんとした中ジョッキだ。
今回はタルタル唐揚げ定食を注文。チキン南蛮風味でビールが進む。おかずをツマミにビールを呑んでご飯と味噌汁でシメ。800円で大満足。
アプリ割引、優待、金券、Tポイント、クーポン
現在の吉野家は様々支払い方法が混在してややこしくなっている。
まずは吉野家公式アプリで定食50円引きなどのクーポンを提示。ビール150円クーポンと併用可能。続いて株主優待券(金券ショップで額面300円分が280円)で支払い。ただし株主優待券ではおつりがもらえないので、ジェフグルメカード(額面500円分が480円)で差額のお釣りを逃さない。最後にTカードを提示してポイントもゲットするのが最善手。
合計800円だったら、クーポン50円 + 優待券600円(560円仕入れ) + ジェフグルメカード500円(480円仕入れ)で350円のおつり+ポイント。都合690円でビールを呑みながら定食が食べられて頭がおかしくなる。
また来店、この日は唐揚げと牛皿でビール。紅しょうがもツマミになる。酒税法の改悪で缶ビールが高くなったのに、吉野家だとむしろ安く呑める不思議。電気ガス水道ユニクロ吉野家なんて言われていたけど、吉野家の公共インフラ化はビールの分野にまで進出してきているんじゃないかと思える。