身体の主成分は食物から
「私の血はワインが流れているの*1」とお笑いマンガ道場で成り上がった川島なお美が発言したと言われてますが、本当は「私の血はカベルネ・ソーヴィニヨンが流れている」と言ったのが正解だそうです*2。それはさておき、カップラーメンを食べ続ける人とか、身体の主成分がある食品によって形作られている人や動物はそれなりにいそうです。
人間の細胞は6年で入れ替わるなどと言われていますので*3、これからチャレンジすることだって可能です。もちろん脳幹や歯などは入れ替わらないので、100%というのは難しいのでしょうが、それだって祖先の代から続けていけば徐々に比率を上げることができそうです。比率を高めてどうするんだって話ですが。
食物の成分
食物の成分に関してはこの話がさらに進められます。『今年もグラコロバーガーの季節が来たようなので、例の画像貼っときますね。』なんて事も話題になりました。
やはり小麦粉は万能といったところでしょうか。納豆豆腐に醤油を掛けて油揚げの味噌汁を食べるなんて事を良くしているのですが、これの場合は全て大豆からできています。しかし『雑食動物のジレンマ 上──ある4つの食事の自然史』によれば、トウモロコシの方が油や添加物や鶏の飼料などにも使われているため、その万能さがより幅広いようです。
たとえばチキンナゲットは、トウモロコシを積み重ねてつくった代物だ。まずトウモロコシを食べる鶏の体は、当然トウモロコシでできている。他の成分も同様だ。つなぎはコーンスターチ、衣はコーンフラワー、揚げ湯はコーン油。(中略)膨張剤にレシチン、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド。美味しそうなキツネ色に仕上げる着色料や、揚げたて風味を保つクエン酸。そのすべてが、見た目だけではわからないが、トウモロコシからつくることができるのだ。
チキンナゲットを飲み下そうと何か清涼飲料水に手を伸ばせば、トウモロコシを食べながらトウモロコシを飲むことになる。1980年代から、すべての清涼飲料やほとんどのジュース飲料に、異性化糖製品の高果糖コーンシロップが甘味料として使用されている。
トウモロコシは、タンパク質が非常に豊富です。例えばグロコロとチキンフィレオを比較すると同水準のカロリーなのにタンパク質が2倍以上違います。鶏肉を使ってるんだから当然ではあるのですが、そのチキンの主成分がトウモロコシであったのは前述の通りです。
品目 | カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩 |
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グラコロ | 434kcal | 9.7g | 24.8g | 43.0g | 1.5g |
チキンフィレオ | 431Kcal | 19.6g | 19.2g | 44.9g | 2.4g |
トウモロコシ人間あらわる
そしてトウモロコシには生産が簡単という特性があります。小麦粉は発育が簡単だけどタンパク質が少ない、米や大豆はタンパク質が豊富だけど生産が難しい。よって「価値=タンパク質/労働量」という定式においてトウモロコシは非常に優秀な作物です。このため文明の発展に大きく寄与してきたと言われています。
そう考えていくと、トウモロコシ人間は既に多いのかもしれません。「私の身体はトウモロコシからできているの*4」・・・だからなんだっていう話ですが。
そんなわけで、トウモロコシは現代人の身体の成分のそれなりの割合は占めたり、バイオエタノールなどにまで活用されている現状があります。なので、もしトウモロコシが存在しなかったら今の歴史とは大きく変わっていたのかもしれませんね。