半身浴の過ごし方の問題
アウトドアに持っていくには耐久性に難があるし、風呂につかりながら YouTube や雑誌を見るには防水機能がない。
コロナウイルスの影響でサウナや銭湯にいけていないというのもあって家でゆっくりと風呂に入っている時間が増えた。長時間の半身浴は代謝低下や腰痛の緩和などになるし、在宅ワーク後に心をプライベートモードに変える儀式にもなる。
そうなると長時間を過ごすことになる湯船でどうやって過ごそうかと思ったりもする。普段は防水の Kindle Oasis や iPhone なんかを持ち込んでいるし、それが最適解だとも思うのだけど VR にも可能性を感じている。
防水 VRこそ枯れた技術の組み合わせが快適
もちろん専用VR機器のが使いやすいのだろうけれど、風呂場で使うという観点では最初から防水でコードレスな iPhone に簡易なレンズ構造のゴーグルを加えて VR 環境を作った方が安全だし安価に環境を作る事ができる。
最近の VR アプリは目線コントロール機能があって専用コントローラーが必要ないのも大きい。目線コントロールと言っても眼球の動きを読み取る高度技術ではなくて、VRの根幹技術である頭の動きでコントロールする仕組みなので枯れた技術だ。
曇り問題については未だに良い手が見つからないけど、密閉感の問題のようだ。風呂専用という観点で商品改良していただきたい。
風呂場 VR コンテンツの選定
風呂場 VR コンテンツとして最も良いのは、もちろん温泉である。温泉宿の広くて明るい浴室でも露天風呂でも最高だ。サウナやキャンプも外に出れない現在はありがたい。とは言え、そんなニッチな VR コンテンツはまだまだ少なくて、混浴露天風呂だとか不倫温泉旅行などになってくる。
VRキャンプ。どうしたってアイドルとのデート風味のしかなくて、そう言うんじゃねーんだ。焚火と川だけみたいんだ感
— 池田仮名 (@bulldra) 2020年3月27日
かつて日活ロマンポルノでエロければ一定の需要があるから好きな物が撮れるという話があったけれど、ひたすら温泉だけが撮られているおまけチャプターがあったら本編なくても買うのにと思ったりもする。
梅の湯の #オンライン銭湯 もどうぞ♨️
— 梅の湯|荒川区の銭湯 (@1010_UMENOYU) 2020年4月1日
ちょっと温度低めの高濃度水素泉です。
ついでにより自宅風呂を #銭湯 にしたい人の為に360度映像も用意したから、これをVRゴーグルで見ながらお風呂入ったら、気分は梅の湯でしょ。
[オンライン銭湯 梅の湯 360°Ver]https://t.co/B406bZked0 pic.twitter.com/rPWLHEN7GJ
と、ここまで書いていたらVR銭湯が公開されていた。いいねぇ。
暗い風呂場でも大丈夫なことに感じる恐怖
実際に混浴露天風呂を VRゴーグルで観ながら湯船に使っていると、浴室に電気をつけなくても快適に過ごせることに恐怖を感じた。ゴーグルを外したら真っ暗な狭い浴室なのに暗さや閉所への不安感が何もない。バイノーラル録音の風や水の音にも癒される。ナレーションはOFFにしたい。
もちろん、現時点ではゴーグルをつけている感触や視界が狭い違和感があるから現実の代替にはならない。それでも、明かりや閉塞感は視覚や聴覚を擬似的にジャックされると簡単に騙されるのだなと。網膜ディスプレイが実用化したらとんでもない。外したらもっと死にたくなるんだろうけれど。

- 作者:服部 桂
- 発売日: 2019/05/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)