広告メディアとして都知事選
都知事選ポスター「300万円払えば都民1400万人にリーチできる爆安メディア」のようになってて、ひどい
— 小山和之|designing (@kkzyk) 2020年6月25日
都知事選に出てくる面子がかつてないほど荒れている。これまでも又吉イエスやマック赤坂などの名物おじさんはいたけれども、ここまで多人数から意識的にハックされたのは今回が初めてだろう。
300万円は障壁にならない
都知事選出馬の供託金は300万円。カンパやクラウドファンディングで集めたり、既存の資産を使ったりはもちろんとして、事業資金としては安すぎるぐらいだ。選挙カーを巡回させる必要はないし、パーティや勉強会は自粛する方が正しいからそれ以上の金もあまりかからない。
あー、スタートアップの社長が供託金納めて選挙出ちゃうと、300万ですげぇコスパよくサービスの宣伝できちゃうの… シンプルにバグ感あるのかな
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) 2020年6月26日
都知事選に出馬すれば政見放送に出演できてポスターが東京全域に貼られる。かなりの部分まで自由に放送されているし、直接的な商品名を言わなければそれを連想させるような広告もできるだろう。個人で稼ぐYoutuberなり所属組織などの情報は黙っていても広報される。
ジョブ理論としての選挙
僕らの好きなあの研究所とおすすめPodcastの話です。
— 楽しいラジオ「ドングリFM」 (@dongurifm) 2020年6月25日
'583 「と考えると安い」っていう言葉、めっちゃいい' #フリーアジェンダ
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つまり都知事選出馬の供託金300万は大型広告出稿「と考えると安い」。そのような人たちに取って都知事選というサービスを雇用する理由は都知事になることではなく広報されることだ。その前提に立つと地盤看板鞄を整備するコストを1円でも払う必要はなくなる。
単純な解決策は現政権の固定化に繋がる
あくまで効率の良すぎる広報のための必要資金を払っただけという状況を回避するための解決策として最初に思いつくのは供託金を高くすることなのだけど、それは富裕層との格差固定化に繋がる。審査を厳しくする事も考えられるが恣意的な表現規制は現政権の固定化に繋がる。
民主主義の前提と両立する有効な解決策が簡単にはできないからこそハックされているのだけど、結果としてそれらの悪手の推進に誘導されていくことに暗澹たる思いになる。