二日酔いにならない程度の深酒
コロナウィルスが蔓延していることに不安になりながらも出社して、花粉症で朦朧とながら無限に増えていく仕事をこなして、暗い部屋に帰ったら風呂に入って寝るだけの毎日。そのまま寝るのも味気ないので酒とスナック菓子にまた手が伸びる。
色々な事が無理になっていくほどに、酒! 飲まずにはいられないッ! と思いながらも、翌朝に影響が出ない程度に「てかげん」をしながら飲んでいる。その小心さに情けなくもなるが、急に生き方を変えるのも難しい。
これまでの自分の人生を考えるほどに、本当に後先を考えない背水の陣で何かをした経験がない。どこかで保険をかけたり、どこか理性的にコントロールをして無難に終わることばかりであった。その一方でそれを別の何かにまで期待している自分もいるのではないかと思ったりもする。
てかげんありきの頽廃
スーパーロボット大戦には「てかげん」という精神コマンドがあって、攻撃対象のHPを必ず10残すという効果がある。思えばどんなに体調が悪くなっても、最終的には「てかげん」をされて状況が改善されるという期待というか甘えのようなものがある。ゼウス・エクス・マキナ。
コロナウィルスに人格はないし、花粉症にも人格はないことは分かっている。かと言って休職でも退職でもして外に出ないようにすれば良いのかと考えると、それもまた難しい。
結局のところでマスクを付けてうがいと手洗いをしている自分は「てかげん」に救われて今回も大丈夫だという土着信仰のような正常性バイアスを抱えて明日も出社することになる。ままならない現実にまた酒が進む。二日酔いにならない程度に。