太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

サブスクリプション・サンクコスト駆動型人生とゲートウェイペイウォール

サブスクリプション・サンクコスト駆動型人生

 ブログを書く習慣がなくなってからしばらく経ってしまったのだけど、はてなブログPROの2年更新で ¥14,400 が引き落とされていたので再活用を考え始める昨今。サブスクリプションはサンクコストを定期的に発生させる契機となり得る。そう考えると僕の近況はサブスクリプションの課金タイミングに起因することが多かったように思う。はてなの2年間というスパンはちょっと長すぎるけれど。

 6年前からするとあまりに変わった事が多い。今となっては Amazon Music や Amazon Prime や Kindle Unlimited からコンテンツを得る事がほとんどだし、一時期はディズニーDXやNeflixなどにも入っていた。とはいえ可処分時間は有限なので時系列的に並行する事は少なくて、1ヶ月間あるサービスに課金したら集中的に中のコンテンツを摂取しては解約を繰り返すという嫌な客になっていた。

 ディズニー映画を毎日見続けた日々は婚活の話題を作る為でもあったのかもしれない。そう婚活である。マッチングアプリをサブスクリプションして大量のメッセージをやり取りして、SNSをチェックして、ジムで筋トレして、身だしなみを整えて、話題や勉強の為のコンテンツを観て、会う店や時間をスケジューリングしてとやっていれば、それだけで可処分時間も可処分所得もなくなっていく。

月額課金のコスパを高めるための計画的生き急ぎ

 月額課金されちゃったのであればメッセージ量が多いほど1通あたりの料金が低減されてコスパはよくなる。たくさん音楽を聞いた方がコスパはよくなる。たくさん映画を観た方がコスパはよくなる。たくさんジムに行った方がコスパはよくなる。計画的に生き急いで行かねば支払ったお金が無駄になってしまう。

 婚活ごっこで残ったのはドタキャン連絡と既読スルーばかりで埋まったLINE会話履歴ではあるけれど、生きている実感が少しだけあったし、筋肉は裏切らない。満を持してカップルだらけの映画館で独り泣いた『トイ・ストーリー4』もなかなかであった。

 その一方でろくにお礼すら言えない女性に奢ったお金は戻って来ないし、誰かに否定される精神の磨耗も激しい。マッチングアプリはメッセージまではサブスクリプションできるがアポイントメントの費用はサブスクリプションできない。そう考えるとメッセージだけしているのが一番コスパが良い気がするけど、一番良いのは契約しない事だ。

サブスクリプション・ゲートウェイペイウォール

 サブスクリプション自体のコスパを最適化するほどに都度課金や時間的な機会費用が膨らむ。更に強い副作用や依存性のある薬物の使用の入り口となる薬物を「ゲートウェイドラッグ」と言うのだけど、サブスクリプションの内側に閉じない課金に繋がってしまうサブスクリプションは課金の壁を越えさせる「ゲートウェイペイウォール」とでも言うべき存在になっているのではないか。

 『進撃の巨人』の無料キャンペーンは厳密にはサブスクリプションではないけれど、それに近しい構造にある。Kindle Unlimited で10巻まで無料で読んだら、それ以降の巻を買ってしまう。映画を観たら最新作を劇場で観てる。飲食店の飲み放題サブスクリプションをしたら割高な料理の注文をしている。

 マッチングアプリのように事業者が繋がっていないパターンもあるけれど、自身を主体として支出は確かに発生している。少なくともブログを再開してしまう程度にはサブスクリプションに行動を支配されていて、本を買って読んだりと追加課金も時間的投資も結構してる。じゃあ、そこから抜け出したいのかと聞かれると「別にまぁいいか」とも思うけど。