太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

女子プロレス団体スターダムの「対戦相手X」にあの頃のときめきを感じてる

週刊プロレス 2019年 11/6 号 [雑誌]

女子プロレスと地下アイドルの融合

 ここ半年ほどで急激に女子プロレス、特にスターダムにのめり込んでいる。きっかけは宝城カイリや紫雷イオのWWE移籍だったのだけど、そこから新日本プロレスの親会社でもあるブシロードが買収したり、NYのマディソン・スクエア・ガーデンや東京ドームでの提供試合など目まぐるしい変化もあった。

 いわゆる女子プロレスと言うと男勝りなイメージがあるかもしれないけれど、アイドル的な要素のが大きい。ルックスの良さや歌パートがあるのは伝統として、感情のぶつかり合いが試合やストーリー展開に積極的に取り入れられている。子供の頃からプロレスを目指す女子もいれば、舞台女優やアイドル志望から流れてプロレスをする女子もいる。層が分厚いとは言えないからこそステージの成長も早い。

入れ替わりの激しさを前提とした構造

 ユニバースの中から様々なユニットが組まれて抗争する展開自体はプロレスにもあるけれど、ハロープロジェクト内の人事に近しい物を感じる。1年に1回のユニットドラフト会議があってユニットの人員が入れ替わるのはシャッフルユニットを彷彿とさせる。ドラフト指名の順番を決める方法がリーダー全員参加のバトルロイヤルというのもアツい。

 他団体からの引き抜きや不可解な休養など、ガチめなスキャンダルの余地がある下世話さも魅力のひとつであろう。男子プロレスは新日本プロレス一強になってあまり驚くようなことはなくなったし、ここ三年間ぐらい顔ぶれが変わっていないような感覚がある。アイドルを兼ねた女子選手が華々しく活躍できる旬は短いし、ジョバーとして割り切れない思いが伝わってくれる。

 その上で前述のドラフト会議や選手自身の成長や移籍や引退などによって目まぐるしく入れ替わっていくポテンシャルがあるし、目まぐるしく入れ替わるからこそ、一人の選手に着目して歴史の流れを紐解いていく面白さがある。歴史を紐解いていくには Stardom World という定額見放題サービスがありがたい。

「対戦相手X」にあの頃のときめきを感じている

 そんな中で発表された「ジュリア& X & XX」の告知。

この発言を受けスターダムは1.19後楽園ホール大会にてジュリア新ユニット結成6人タッグマッチとして、木村花&DEATH山さん。&レイラ・ハーシュ vs ジュリア&X&XXの対戦カードが決定したのだ

 他団体から強引とも思える移籍を果たしたジュリアが連れてくれる選手についての予想が否が応でも盛り上がってくる。最近フリーになったあの選手は同じ時間に群馬にいるから参戦できないとか、この選手は契約に縛られているからとか必要以上に業界事情に詳しくなりながら記者会見や週刊プロレスや Twitter の一言一句を見逃さないようにしている自分がいる。

 もちろん本当に超ビッグネームだったら事前告知するはずだし、この手のカードは予想の範疇に収まりがちなものだけど、今回はブシロードの大型資金があるという視点から「ひょっとしたら?」の妄想も捗る。プロレスにスレて『四角いジャングル』のような仕掛けにのれなくなっていたのにスターダムの「対戦相手X」にあの頃のときめきを感じているのだ。

四角いジャングル 1

四角いジャングル 1

  • 作者:梶原 一騎,中城 健
  • 出版社/メーカー: グループ・ゼロ
  • 発売日: 2015/08/11
  • メディア: Kindle版