第5回Skype読書会
第5回Skype読書会は『すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)』 を題材に下記の要項で開催することとしましたので、よろしければご参加頂ければと思います。Skype読書会とは事前に課題図書を読み込んでおき、Skypeによる音声チャットをしながらGoogleドキュメントをリアルタイムに編集していくオンライン上のバーチャルな読書会です。
項目 | 内容 |
---|---|
日時 | 2015年2月15日(日) 14時より |
参加条件 | 事前に題材の作品を読んでくる |
参加の連絡 | 第5回Skype読書会『すべてはモテるためである』 : ATND |
題材 | 二村ヒトシ『すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)』 |
女子目線で語る男性向け恋愛本
タイトルは「女子目線で語る」ですが、もちろん男性の参加者も歓迎です。本書はAV監督による男性向けの恋愛本なのですが、前回に続いて id:aniram-czech さんにも参加頂く予定となっていますので、「男子会」「女子会」といったホモソーシャル空間において流通するダサピンク的な「モテ理論」から脱却したいという意味合いでこのタイトルにしてみました。
「モテる」「モテない」というのは、究極的にいえばコミュニケーションの問題なんだと思うのです。恋愛の世界ではモテモテの人でも、親との関係がうまくいっていなかったり、上司や同僚や友人とうまくやることができなかったり、っていう「コミュニケーション不全」の状態は、軽いものから深刻なものまで様々ありますが、生きていれば絶対に味わったことがあるはずです。それで、その「コミュニケーション不全」、つまり「どうして俺はモテないんだろう?」という問いが、すべての学問や思想、芸術、経済、戦争まで、いろいろなものの根源を創り出している。こういう考え方は、私はわりと納得してしまいます。
「モテ」と表現されると軽薄な話に聞こえるかもしれませんが、もっと根源的なコミュニケーションの問題でもあります。本来的な意味でのコミュニケーションに必要となるのは「相手の世界観に寄り添うこと」なのに、男女の話こそ自分や同質の人々の中だけに引きこもってしまいがちな側面があります。
それでも、動物的な欲望に駆動されて、伝えるべきもの残っている異文化に対して命がけの跳躍を行い、イロニーをヒューモアに転換させるという「試み」は有史以来……などという大風呂敷を広げても仕方ありませんね。奇しくもバレンタインデーの翌日なので、もっと「個人的な体験」が語られることも期待しております。
読書会への参加について
基本的なルールは『Skype読書会を開催して難しい本を理解できるようにしよう - 太陽がまぶしかったから』に書いてある通りですが、可能であれば論点や感想エントリを事前に書いて頂けると捗ります。すべてを音声会話でやろうとすると本題に入るまでの時間が長くなってしまいがちですので。前回はこんな感じのものを書きましたが、どんな形式かまいません。
それでも完璧に正しく伝達されてしまえば、伝達すべきことが失くなって、文明は終わる。だから「本当の事」を隠しながら書いて、それでいて「本当の事」はここにあるよというメタメッセージを伝えようとする。殺人の理由として「太陽がまぶしかったから」と言うのも、ありきたりの理由を押し付けられるのではなく「本当の理由」をちゃんと考えてほしいからである。
音声参加が難しい場合には、文字チャットや共有ドキュメント編集者としてのみの参加も可能です。参加をご希望される方は下記のATNDへの登録を行い、主催( SkypeID bulldra )への Skypeコンタクト追加をお願いします。そんなわけで、幅広い方々からのご参加をお待ちしております。

- 作者: 二村ヒトシ,青木光恵
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2012/12/02
- メディア: 文庫
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副読本
本書の下敷きになったそうです。読了必須ではありませんが、理解の補助線になる可能性が高いと思われます。

- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 文庫
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