自宅というバカンス
相変わらずタスクが積み上がっているのだけど、連休中は自宅作業ができるので比較的ダラダラと過ごしている。旅行にいく用事も無くなったので丁度良い。ホームシアター環境とAmazonプライムがあれば自宅が一番のバカンスとなる。

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最近のお気に入りは深夜食堂。漫画も好きだけどドラマもいい味をだしている。豚汁定食と酒しかメニューにない深夜営業の食堂。あとは注文されたものを「できるもんなら作るよ」と柔軟なマスターを媒介にして織りなす人間模様。第一話の赤いウィンナーと卵焼きもよいが、基本メニューの豚汁がまず食欲をそそる。
深夜食堂の豚汁はけんちん汁に近い味わい
ドラマに影響されやすいので、さっそく深夜食堂の豚汁を再現してみる。里芋と椎茸とちぎったこんにゃくが特徴的かな。ごぼうが入っていたり、ごま油で炒めたりするのでけんちん汁に近しい味わいになる。
里芋は皮むきが面倒なので普段はあまり使わないのだけど、煮込んだ里芋はやっぱり美味い。普段は豚バラ、大根、人参、じゃがいも、玉ねぎって感じで豚肉の脂が中心となる味わいなので新鮮だった。ごま油と味噌の相性は異常。
タコさんウィンナー炒めは合理的
タコさんウィンナー炒めも作る。赤いウィンナーではなくちょっとよい粗びきウィンナー。炒めるときはタコさんにした方が中まで熱が通りやすいし、やかれた断面がパリッとして美味くなる。タコさんにするのは見た目だけの問題ではなくて、合理的な手法なのだと思う。ちょっと焦がしてしまったけれど、それもまた味。
記憶燃料にする生き物
納豆ご飯とインスタント味噌汁とタコさんウィンナー。我ながら初めて自炊した連休中の小学生のような食卓である。豚汁もそうなのだけど、小学生の頃に好きだった食べ物を雑に作りだしても美味いと感じられることに安心感がある。ノスタルジーに浸り続けたいわけではなく、それらを現在への燃料にすることができるからだ。
人間ゆうのは、記憶を燃料にして生きていくものなんやないのかな。その記憶が現実的に大事なものかどうかなんて、生命の維持にとってはべつにどうでもええことみたい。ただの燃料やねん。新聞の広告ちらしやろうが、哲学書やろうが、エッチなグラビアやろうが、一万円札の束やろうが、火にくべるときはみんなただの紙きれでしょ。
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「できるもんなら作るよ」と燃料を作り出して、火にくべる人間火力発電所。そこにエンチャントされた「想い」のようなものは、生命活動そのものにはどうでもよいことだからこそ、自由に増減し、変質させることのできる消費活動なのだろう。