太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

老後資金2000万円が溶けてなぜかホッとしてる奇妙な感情

老後の資金がありません (中公文庫)

シュレディンガーの老後資金

既に証券口座や個人年金口座は家計管理から外しているし、証券アプリもアンインストールした。証券サイトのパスワードを変えて封印したから、実際にどのぐらい損しているのかが本当に分からない。見るまでは損失が確定しないシュレディンガーの損失だ。

 自分の証券口座がどうなっているのか全然把握していないのだけど、酷い事になっているであろうことは Twitter の空気を見ても分かる。それ自体は本来死ぬほど悔しいことなのかもしれないけれど、少しだけホッとしている奇妙な感情もある。

 独身でお金のかからない趣味しかなくて、それなりの仕事と証券があってという状態に入ると「面倒だからお金の事はいいよ」の閾値が変に下がってしまう状態にあった。どこか上の空で無償の仕事を請けたり、酒を奢ったりしてもどうにもならない訳で、もっとリアルな痛みを覚えていくべきなのだ。

今から貯める老後資金

 そんな訳で、芝浜のようにこれまでの資金はなかった物として、改めてキャリアアップや節約に貪欲になって老後資金を貯めはじめたい。本来的には子供の学費に困ってとかのハードルが設けられて順調にストレッチできたのかもしれないけれど、大学時代と余り変わらない生活習慣のまま中年になってしまった。

家族がいるなら家を買おう、車を買おう、旅行に行こうってなるのだろうし、教育費や養育費にむけての貯金にも生き甲斐を感じられるはず。そうなったらもう少しだけ頑張れそうな気がする。結局のところでそれらがいちばん安心できる投資先なのだろう。

 なんてことを思ったりもしていたのだけど、老後資金の2000万円が溶けてしまったと思えば少しは必死になるだろうし、何よりも加虐性を孕んだエゴに他人を巻き込む可能性がなくなった安堵感がある。ワンフォーワン、オールインワンだ。独りで生きて、死ぬ。

老後の資金がありません (中公文庫)

老後の資金がありません (中公文庫)

  • 作者:垣谷美雨
  • 発売日: 2018/04/27
  • メディア: Kindle版