太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

はてなブックマークとの別れと不可視領域で言及する暗い優越感の肥大リスク

「へんな会社」のつくり方 (NT2X)

はてなブックマークTwitterの連携が途絶えた日

 イーロン・マスクによって買収されたTwitterAPIが有料化されたことに関連してか、はてなブックマークTwitterに連携できなくなった。これまでの10年以上、はてなブックマークを使っていた理由として、TwitterEvernoteなどへの連携トリガーとしての役割があったが、Twitter連携はできなくなり、後で読まないゴミ箱となったEvernoteも退会している。

これらの事象は、従来はてなで利用していたTwitter社の提供するAPIが、何らかの理由により利用できなくなったことに起因して発生しています。 現在詳細な原因の調査ならびにTwitter社への問い合わせなどの対応を進めておりますが、現時点で引き続き復旧の目処は立っておりません。

 代替手段も用意されると言うが、これを機会にソーシャルブックマークそのものをやめても良いのかもしれないと思うようになった。

はてなブックマークの面倒さは相手に中途半端に届くこと

でね、本題。この「言いっぱなしで反論されづらい」みたいな仕様のせいで、イジメを助長してるんじゃないかって思うんですよ。いや本当に。だってそうじゃん。

 はてなブックマークについてid:yoppymodelが文句を言っていたけれど、これは「言いっぱなしで反論されづらい」ことよりも、それを言及先本人や他の参加者が認知してしまうことに一番の問題がある。TVのコメンテーターに文句を言うような感覚で脊髄反射したり、我田引水して言及先の本人が言ってないことを主題に自分語りしたりすること自体は止められないし、そこに過剰な自制をすべきだとは思わない。でも、それを本人に届くように言って、周りも同調していたらハレーションが起こるのも当然であろう。

 自分自身が、それを強く感じるようになったきっかけは、はてなブックマークというよりもTwitterの引用RTである。はてなブックマーク自体はアクセス数増大のきっかけになるため、ネガティブコメントも養分ぐらいにしか思っていなかったが、Twitterの引用RTで上から目線の的外れクソリプが通知されてくるとイラついてしまうことがある。ブログ記事に対しての意見であればまだマシだが、メモレベルのTweetに対してまで脊髄反射的な引用RTをされると本当にしんどい。

不可視領域で言及する暗い優越感の肥大リスク

 そんなこともあって、自分自身は単独のRTをしてから直後に自分の意見を言う謎マナーを守っていたが、おすすめタブによって言及先がバラバラになるのも気持ち悪いし、後からの視認性も悪くなるので「鍵付きアカウントにして引用RTやブログへの言及をすることで通知もいかないし、エゴサーチもされない」という運用に落ち着いた。そんな中、はてなブックマークを使う必然性もなくなってきていたのだ。

 ソーシャルメディア上での情報収集方法も、はてなブックマークからTwitterへとシフトしている。Twitterは終わると言われながらも自分の興味関心に合った情報を効率的に収集できるだけでなく、同じ趣味や興味を持つユーザーをフォローしたり、ミュートしたり、リスト化することが容易である。はてなバスれば誰かが言及する。そのため、情報収集の場もはてなブックマークからTwitterへと移行しているのが正直なところだ。

 自身の鍵付きツイッターアカウントで、女性蔑視発言や、誹謗中傷を繰り返していた人気歴史学者・呉座勇一氏(国際日本文化研究センター助教)。誹謗中傷の主たるターゲットのうちの一人は北村紗衣氏(武蔵大学准教授)で、以下のようなツイートが投稿されていた。

 不可視な領域での言及で軽率に放言できることは言及先にとっても、言及元にとってもメリットが大きいが、暗い優越感を肥大させてしまうリスクもあるのでそこの制御は必要になっていくだろう。

感想をブログで書いてもらえると喜びます

 Twitter連携ができなくなったはてなブックマークを使わなくなった理由は、鍵付きアカウントでの引用RTや言及による利便性に付随したものであり、要するに「地下に潜る」ということであるが、その一方で建設的な主張や議論をしたい欲望もないわけではない。そんな中で、改めてしようと思っているのは以下の二つ。

  1. 最低限の体裁を整えたブログを気軽に公開する
  2. 感想をブログで書いてもらえると喜びます

 Twitterも鍵付きになり、ひとりブレストメモのような断片的でハイコンテキストな話ばかりをするようになってしまったので中間成果物としてブログの記事にまとめて公開するようにする。長らく更新が止まっていたが、Chat GPT-4を試すようになっていたので文章を書いて編集するタスクが欲しいというのもある。また、はてなグループとして参加していた「感想をブログで書いてもらえると喜びます」を、改めて表明したい。脊髄反射的ではない意見であればどのような形であれ、読みにいきたい。

 何にせよ、不可視な領域では軽率に発言しながらも、生成AIの力も借りながら短いスパンで体裁を取り繕って外側に出していくような運用を改めてできないかと模索しており、そこにはてなブックマークは必要ないと考えている(「そこには」ってトークナイズされるのもうざい)。6hotサイトになってしまったので自分のブログをブクマしてもらう分には全然構わないけれども