太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

IDC大塚家具のショールームで50万円のワークデスクを見てきた

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大塚家具の新宿ショールームに行ってきた

 何かと話題の大塚家具なのだけど、実際に入った事がなかったのでどんなものかを見てきた。ちょうどワークデスクが欲しくて家具屋を漂流しているし、お詫びセールをやっているならなおよい。

 渋谷でLOFTや無印やデパートの家具売り場を見たりしていたのだけど、成果なし。ちょっと良いなと思っても無茶苦茶高いし、この時期だと3週間後の配送になったりするそう。家具専業じゃない店だとそんなものか。そもそも誰が買うのか不思議だったし。IKEAニトリにしようと思っていたら大塚家具が最大50%OFFのお詫びセールだそう。

 とはいえ、お詫びセールは2015年04月18日〜30日。それまで地べたで過ごすのは残念だし、先に見ておいてから決めようと思った。

SOHO ミュージアムを見学

 過去の大塚家具は入店時に会員登録をして、店員がマンツーマンでついて回るというブティックにも似た接客スタイルだったそうなのだけど、大塚久美子社長に代替わりをしてからそういう感じではなくなったようだ。先代との経営方針の違いによる対立。実際、店内を歩き回っていても店員が勝手に話しかけてはこず、デパートの家具売り場を覗いているぐらいの気軽さだった。僕がお金を持っていなさそうだというのもあるのかもしれない。

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 ショールームの中は非常に綺麗で、B1Fの SOHOミュージアムにはエルゴヒューマンシリーズの椅子が網羅されていたり、安価なテーブルからデザインを凝らしたワークデスクや書斎棚などがある。「ミュージアム」という名に恥じず、意匠を凝らした工学的な成果物は見て回るだけでも楽しい。

でもお高いんでしょう

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 こんな感じの「ちょっといいな」って思えるデスクは16万円ぐらい。買えなくはないけど、IKEA を知ってしまうと辛い価格。全てをセルフサービスで安くする IKEA と全てを店員がサービスする代わりに高価になる大塚家具は対極の存在にある。

 もちろん、それだけの価値はあるのだろうし、人件費も掛かっているのだろうけれども、難しいところだ。

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 とはいえ、安価なシリーズも展開していて、オーク材を用いてデザインもしっかりとしているダイニングテーブルが税込み4万円以下はかなり安く感じる。普通にほしい。

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 ここで表示されている価格はメーカー小売価格であって、店員と話すとさらに安い「IDC価格」が提示される。「その場で価格比較をさせない」「価格を聞くぐらい真剣な客にだけマンツーマンになる」といった方針を取っているのだと思われる。

50万円のデスクは流石の風格

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 特にいいなと思えたワークデスクは「クレール」というらしい。無茶苦茶格好良いな。

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 値段を見ると50万円オーバー。でも、これウォールナット材だし「毎日使える美術品」と考えればむしろ安いんじゃないか。本当の値段を店員に聞きたかったけど、話しこんでいるうちに気が大きくなったり、40万円ぐらいまでの値切りに応じてくれたり、これで最後なんですみたいな展開になりかねないので諦める。生活必需品以外への物欲が少なくなってきているからこそ、こういう商品には魅力を感じてしまう。

 ミニマリスト的な志向が強まっているからこそ、生活用品のひとつひとつに価値を凝縮させていきたいという欲望がある。例えば『Kindle Paperwhite (第6世代) ―Wi-Fi』そのものは1万円以下の小さな端末なのだけど、電子書籍として100万円以上の使用価値が凝縮されている。デジタルのそれは分かりやすいけど、高価な机や万年筆や腕時計などもそういう価値観の地平にあると思うのだ。もうちょっとだけ生活レベルが上がったり、起業とか結婚みたいなタイミングがあったらまた来ようかな。