オタク婚活の再燃
「オタク婚活」という言葉自体は5年前ぐらいに「鷺ノ宮オタ婚活」などで流行っていたとし、僕自身もしていたのだけど、とらのあなが運営する婚活サービスである「とら婚」のTwitterによって再燃しているようだ。
①オタク趣味しかない人
— とら婚~オタクに寄り添う結婚相談所~ (@ToraCon_Akiba) 2017年9月18日
②オタク趣味を持つけど他にもいろいろやっている人
③オタク趣味を持つけどなんらかのスペックが高い人
選ばれるのは②か③です
なので是非自分に「付加価値」を持たせてください
それは多ければ多いほどいいです
だから、オタク以外のことにも目を向けて欲しいです
これ自体は正論なのだけど、オタク婚活は、「(他はさておいても)趣味が合うなら結婚できるんじゃないか幻想」からくる需要にあるので、なかなか手厳しい。
オタクであることは婚活の必要条件でも十分条件でもない
オタクや文化系女子をターゲットとした婚活において、異性が好む作品を予習しておくこと。プロフィールを見た瞬間に感じる「あ、これ進研ゼミでやったところだ!」 から。
(中略)
ネット婚活においては好みの作品がプロフィールに書かれていることも多いため、メールを出す前に進研ゼミをしておい て「好きな作品が似ているので、ご連絡させて頂きました」も可能である。
かつての自分はオタク婚活における戦術として「進研ゼミ」を提唱するぐらいに拗らせていた。下手をしたら「豊富なオタク知識さえあれば好きになってくれる」すらあった。サブカル知識でマウントしたって何も生まれやしないのに。
オタクであることは必要条件でも十分条件でもない。むしろを自身の魅力を貨幣に変換して取引する婚活市場において、男性から見れば「オタクだから付き合ってくれそう」となり、女性から見れば「オタクだけど我慢できる」と相手の商品価値を「お買い得」に見積もる心理的瑕疵になってしまっているのではないかと思える。それはよくない。
本当に好きなものは男女関係と分離しておきたい
オタク同士で結婚してよいと思えるのは、同じ趣味で会話に盛り上がったり、聖地巡礼を一緒に楽しいめることだと思うのだけど、そもそも、女性側はBLなどのオタク趣味について「一緒に好きになって欲しい」のではなく、黙認してほしいだけなので、むしろ踏み込まれることを嫌っている可能性が高い。
仮に一緒に盛り上がれる作品があっても、その作品が本当に好きだからこそ「別れてから、その作品を素直に楽しめなくなる可能性」を考慮しておく必要がある。好きな作品が辛い思い出とセットになって楽しめなくなるのは本当にしんどいから、別れないようにする覚悟か、作品を捨てる覚悟のどちらかが必要となる。好きな作品を人生のアンティにして賭け狂うのだ。
今のところは僕はまだ音楽とコンピュータをからめたくはない。友情や仕事とセックスをからめないのと同じように。
結局のところで、本当に好きなものは男女関係と絡めないでおくべきなのだと個人的には思う。それでも、自分が何を求めているのかを考えて理想像に近いのであればオタク婚活を選択肢のひとつとして考えればよいし、そうじゃなければしなければよい。少なくとも同じ趣味同士で付き合えば楽しいし、永遠につづくなのであれば、とっても幸せだろうなって思ってしまうのでした。