寝る前の自由民権運動
仕事が終わって家についてから布団に入るまでの僅かな時間には安心して自由を謳歌できる。漫画を読みながら晩酌をしたり、SNSを眺めたり、ぷよクエをしたり。人間性を取り戻すための儀式のようなものだ。
ついついポテトチップスをツマミたくなるが、毎回だと身体に悪いし胃がもたれる。なので比較的低カロリーな焼き鳥缶詰や魚肉ソーセージなどを食べる事が多かったのだけど、野菜をそのままかじるのもよいなと。24時間スーパーで買ってきたきゅうりやセロリにもろみ味噌やノンオイルマヨネーズをつけてパクり。
昆虫化する晩酌の儀式
もろみ味噌ときゅうりを合わせたもろきゅうは居酒屋の定番メニューだけど、家で作れば安価で低カロリー。カブトムシのエサっぽいけど、それはそれで。ちなみにカブトムシはきゅうりを好んで食べるが、水分ばかりでカロリーや栄養素がないので与え続けると弱っていくらしい。活動を維持するためにはシロップやバナナなども与えてやる必要があるとのこと。
夕飯も食べずに酒と漫画とゲームと食べ物を摂取して、眠たくなったら寝るのは、人間性を取り戻すための儀式であると位置付けながら、より本能に任せて動くだけの昆虫化の儀式でもある
頭にハリガネムシを飼ったり、ゾンビパウダーを吸いながら、目の前のタスクを黙々こなし続ける精度を上げるのがよいのかと言われれば微妙な話だけど、自分自身で仕事を創りだして割り振っていく側の人間でもないという実感もある。もろきゅうを昆虫のように齧りながら浮かんでは消える人間だった頃の残滓。

- 作者: 西村佳哲
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
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