太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

鎌倉「キネマ堂」しらす丼〜生しらす丼とは異なる釜揚げしらすの魅力

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漁獲解禁された生しらす丼を食べたい

 鎌倉市観光協会に荷物を預けたら、まずは昼食。鎌倉で最初に食べたいものと言えば生しらす丼であろう。つるつるの食感と命を蹂躙していく背徳感。前回の鎌倉旅行でもいただいたのだけど、生しらす丼が食べるためには毎年1月1日~3月10日の禁漁期を避ける必要がある。

シラス漁は、毎年3月11日から12月31日までの約10ヶ月間にわたり、時化(荒天)でない限り毎日行われている(1月1日から3月10日までは、アユの稚魚を保護するため禁漁と定められている)。季節ごとの漁獲量には、4・5月、7月、10月の3回のピークがあり、特に10月には1日に2〜3回出漁される。通常は、未明に出漁し、朝のうちに帰港した後、再び別の魚の漁に出る、という流れで行われる。1日あたり平均約40kgのシラスが採れるという。

生しらす丼を食べにキネマ堂に向かう

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 生しらす丼を食べられるお店は江ノ島方面のが多いのけど今回は鎌倉旅。鎌倉キネマ堂に向かう。鳩サブレ本社近くの怪しい道。

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 看板を見つけてほっとする。

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 レトロな店内。

解禁時期なのに生しらす丼が食べられない悲しみ

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 開口一番で生しらす丼を頼んだのだけど、今回はなし。海が荒れてて生しらすは出回っていないらしい。確かに最近雨が多かったよな。残念。

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 映画化もされた『[asin:4091670253:title=海街diary]』のしらすトーストに惹かれつつ、ノーマルのしらす丼(850円)を注文。さっと塩ゆでされた釜揚げしらすが利用されている。スーパーに売っているのは、基本的に「しらす干し」なので種類が異なる。

釜揚げしらすもいいじゃないか

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 しらす丼、豚汁、漬物。ここの釜揚げしらす丼は醤油をかけずに梅肉で食べる。生しらす丼にはなかった趣向だ。こうして食べてみると生しらす丼とはまた別の魅力が感じられた。ひとつひとつのしらすが大きいし、梅の酸味と炊かれたしらすの旨味がご飯を進ませる。豚汁も嬉しいし、トータルでの満足度が非常に高い。

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 寿司ネタでも本来は蒸し海老が最高級で、生海老は次点とされていた。蒸し海老に車海老が使われにくくなったという経緯もあって、生食信仰ができてしまったのだけど、「仕事」は劣化を隠すだけのものではなくて、素材の味を高めるためのものだ。

 そう考えれば、釜揚げしらすには釜揚げしらすの良さがあるのだろう。なんてことを言いつつも、次の機会に生しらす丼が食べられたら、レア度を優先しちゃうんだろうけど。

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鎌倉・江ノ島・熱海旅行記