怪味麻辣あえ麺って
恵比寿にいくと麺屋空海に寄りたくなることが多い。酸辣つけ麺とか担々麺とか魚介豚骨とか、よく言えば多彩、悪く言えば軸がブレまくりのラーメンが食べられる。
以前に行った時からリニューアルしていて、券売機が使えなくなっていたり、呑み客を取り込むようなメニューが増えていた。さらにブレているような気がするけど、それはそれで面白い。
ラーメンについてもメニューが増えており、ただでさえ異質な汁なしあえ麺の中でも特に異彩を払っている「怪味麻辣あえ麺」(780円)を注文。せっかくなのでと特製セット(300円)も追加。都合1080円。ブルジョア飯。
大量パクチーとヒリヒリ花椒の怪味麺
挽き肉、豚バラ叉焼、鶏肉と肉肉肉。キュウリが爽やか。四川風の名の通りに花椒が効いて一種の清涼感のあとにヒリヒリくる。「麻」がしびれる山椒の辛さで、「辣」が唐辛子の熱くなる辛さ。
組み合わさることで複雑な辛味を醸し出すふたりは麻辣。胡麻・にんにく・ネギ・山椒・しょうがが混じりあって味覚が刺激される四川タレは「怪味」の名に恥じない。「怪味」とは甘味、酸味、塩味、苦味、旨味、辛味、しびれといった複雑味わいの四川生まれの調味料のことである。
「怪味」は調味料の名前だけど、ラーメンの実際的な「怪味」を演出しているのは大量のパクチー。メニューの能書きに書いてなくて「なんでや?」って思ったのだけど、唐辛子マークの隣がパクチーマークか。ただでさえ花椒が効いた挽き肉とあわさってなんとも言えない味わいが癖になる。麺屋空海には今後ともラーメン屋としての軸がブレブレでいて欲しい気がする。