iOS 9導入済みのiPadでマルチタスク(マルチウィンドウ)
2015年9月16日(日本時間:9月17日)にiOS 9がアップデートされた。
検索機能やSiriの強化、アドブロック機能などが話題となっていたけれど、もっとも気になっていたのはiPadのマルチタスクである。iPadに用意されたマルチタスキングには以下の種類がある。
名前 | 機能概要 |
---|---|
Slide Over (スライドオーバー) |
今使っているアプリのままスライドウィンドウを表示 |
Split View (スプレットビュー) |
2つのアプリケーションを同時に表示 |
ピクチャ・イン・ピクチャ | アプリケーション利用中のビデオ再生 |
これらのマルチタスキング機能についての利用方法と出来ることについて検証した。
スライドオーバーのやり方
- 画面の右端をドラッグするとアプリアイコンを表示
- アイコンを選択すると画面の3分の1ほどを専有する画面が動かせる
- 完全なマルチタスクではないためバックグラウンドアプリは操作不能・動画再生停止
*スライドオーバーウィンドウの上端をドラッグするとアプリアイコン一覧に戻る
- 境界線を左にスワイプするとスライドオーバー終了
どんなアプリを利用していても使えるのがメリット。ただし、スライドオーバーから呼び出せるアプリは限られており、確認できた対応アプリは以下の通り。
- 連絡先
- 友達を探す
- リマインダー
- メッセージ
- マップ
- ヒント
- Podcast
- iBooks
- Game Center
- Find iPhone
- FaceTime
- 写真
- 時計
- ビデオ
- Safari
- メモ
- カレンダー
- メール
Twitter以外は組み込みアプリ。バックグラウンドにしたアプリが停止されるので、Youtubeを見ながらのネットサーフィンといったユースケースには対応していないし、Kindleを読みながらのEvernoteやPagesみたいな用途だと起動すらできないのが現状だ。Twitterが対応していることを考えると今後は対応するのかもしれないけれど。
スプレットビューのやりかた(iPad Air 2のみ対応)
- スライドオーバー対応アプリの利用中にスライドオーバーを表示
- スライドオーバーの境界線を右にドラッグ
- ふたつのアプリを同時に使えるようになる
スプレッドビューはやりかたが分からなくて戸惑った。スプレッドビューにする場合には起動するアプリの両方がスライドオーバーに対応する必要がある。同じアプリの同時起動もできないので、Webアプリを表示させたSafariとSafariでスプレッドビューをさせることもできない。そう考えると現状の使い道はあまいない。
メモ帳アプリの機能がアップデートしているし、Safariを使いながらのメモ帳ぐらいかな。はやいところ、Kindleを読みながらのEvernoteとか、Youtubeを再生しながらのTwitterなんかをしたいね。
※(追記)はてなブログアプリがスプレットビューに対応!
ピクチャ・イン・ピクチャのやりかた
- FaceTimeやビデオアプリでビデオを再生
- ホームボタンを押すと小さな動画ウィンドウが残る
- ピンチアウトやピンチインで動画ウィンドウをサイズ変更
- 回転までできる
- ドラッグして移動
- 画面外にドラッグすると表示を消せる(再生したまま)
- 動画をタップするとメニューを表示
- トリプルタスクも可能
いちどピクチャ・イン・ピクチャが始まるとアプリのスイッチをしようが動画が再生され続けるので、ながら作業やダラ見に丁度よい機能。現在のところはビデオアプリから再生する必要があるので、動画を予め同期しておく必要がある。今後はYoutubeやニコニコ動画なども対応してくれるとありがたい。
※ピクチャ・イン・ピクチャで再生していたのは『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦 [DVD]』
iOS 9のマルチタスキングには色々な制限があるけど今後に期待
そんなわけで、iOS 9のマルチタスクには色々な制限がある。しかしながら、「iBooksを読みながらのメモ帳」みたいな使い方は現在でもできるので、今後はスライドオーバーやスプレッドビュー可能になっていくアプリが増えていくものと思われる。あまり期待していなかったピクチャ・イン・ピクチャも「ながら作業」にもってこいで便利に使えそう。
そんなわけで、実作業をするのはまだまだMacbook Airに頼り切りで、完全に電子書籍端末や動画端末になっているけど、iPadでできる範囲が増えていくのも面白い。