酸っぱくて辛くてトンカツがのってるラーメン
支那麺はしごは担々麺でも有名な店なのだけど、酸紅麺(さんほんめん)も酸っぱくて辛くて美味。いわゆる酸辣湯麺に排骨という豚の竜田揚げが乗っている。1100円と少々お高いけど、ご飯も無料で付いてくる。カロリーは考えたくないけど幸せ。
麺は細くて、さらっと食べられる。辛さはマイルド〜普通〜中辛〜辛口の4段階。「普通」しか食べたことないのだけど、十分に辛い。スープを飲み込むと酸っぱさも相まって咳き込みそうになる。基本的に酸っぱいものと主食の組み合わせって苦手なんだけど、酸辣湯麺になると不思議と美味しいだよね。排骨の影響もあるかもしれない。意外にも排骨と酸っぱさは最高に合うのだけど、チキン南蛮のタレを考えると意外でもないか。
「正解」なんて後から変わることもある
目に見えて分かりやすい「やりたいこと」を期待通りに実現し続けるのは一握りのプロフェッショナルであって、それとは別の事をしていることのが実際には多い。それは別に諦めろってことじゃなくて、巡り合わせを受け入れても普通に楽しい可能性もあるということだ。
僕は客観的に最良の選択肢を見つけたい思うよりも、その選択肢に愛着が湧いて結果として最良の選択肢になってほしいと思う。この日だってSUBWAYに行くはずだったのだけど道を間違えて、じゃあ担々麺かと思いつつも、排骨酸紅麺を食べる事にした。別に最初のプラン通りじゃなくても、美味しい排骨酸紅麺にありつけて「正解」なんて後から変わることもある。
どんな選択肢だって受け入れるという話ではないんだけど、この選択肢しかダメだと狭めてしまうのもつまらない。ウィトゲンシュタインは『論理哲学論考 (岩波文庫)』の最後に「はしご」について述べている。つまり「はしご」は上りきったら放り投げなければいけないのだけど、放り投げるから無駄ではないということだ。支那麺はしごに辿り着いたこともひとつの糧になっていくのだろう。