ダブダブチのトラウマ
マクドナルドを通りかかったらネットニュースで見かけた「ダブルビーフダブルチーズバーガー」が思い出されて久々に入店してみたら思いもかけない押し問答。
- 「なんにしましょう」
- 「パテ四枚のダブルチーズバーガーをくれ」
- 「パテ三枚で充分ですよ」
- 「いや四枚だ。ダブルとダブルで四枚だ」
- 「三枚しかできませんよ!」
- 「あ、ニュースでやってたけどまだなの?」
- 「は!? だから三枚しかできませんよ! 分かって下さいよ」
明らかな困惑顔にいたたまれない気持ちになって謝りながら退店(ノ∀`)
ダブルビーフダブルチーズバーガーは明日から
悪い夢でも見ていたのかとスマートフォンでダブルビーフダブルチーズバーガーの存在確認。これで出てこなかったから質の悪いサイコホラーだ。
2017年の第1回マクドナルド総選挙の王者「ダブチ」への最後の挑戦者「通称ダブダブチ」が1/29(月)~期間限定で登場!ダブルチーズバーガーのビーフが、さらにダブルで掟破りの4枚ビーフに!
要するに言えば明日からの開始だったので悪いのは全面的に自分なのだけど、そんな特殊メニューをPRしてきたのは御社なわけで、ちょっとした理不尽さを感じたりもする。困惑していたクルーも明日になれば迷惑客が残したミステリーが解けるのだろう。
恥ずかしいメニュー名とインパルスマーケティング
売上回復した昨今のマクドナルドのマーケティング手法はインパルスマーケティングと呼ばれる。わざわざ予約されたり、第一の選択肢にはならないが、ちょっとした衝動(=インパルス)を喚起し続けることで数%の人間が動けば十分な売上が確保できるスケール戦略である。
インパルスの確率を高めるためには「今回はちょっと違う」をアピールし続ける必要があるが、味付けで奇をてらっても結果がでないことは織り込み済みだし、専用具材による設備投資も難しい。
そこで「裏メニュー」としての既存具材ちょい足しやネーミングに遊びを持たせることによって「今回は行ってみようかな?」「Twitterでレポートしてみようかな?」といった衝動の連鎖を起こすよう計算されている。
インパルスの発生と実店舗の対応はタイムラグをなくすべき
「パテ3枚のダブルチーズバーガー」では動かなかった自分も「パテ4枚のダブルチーズバーガー」にはうまく刺激されたのだけど、期間を外して頼んだら「ただ無茶苦茶なことを言う客」になってしまうリスクがある。
今回は「ダブダブチ」って頼むのが恥ずかしいから「パテ4枚のダブルチーズバーガー」と言ってしまったことが問題をさらにややこくした。「パテ3枚のダブルチーズバーガー」も「チーズ4枚のダブルチーズバーガー」も実存する。
とはいえ、話題性の高いメニューほどインパルスの発生と実店舗対応のタイムラグによる悲しい事件を引き起こしてしまうから、Appleの商品発表みたいにタイムラグを作らないほうがよいんじゃないのかなぁと顔を真っ赤にしながら分析してみた。