お客様の言うことを絶対としない
いい加減に「お客さんがこういってるんだから、こうする」をこえないとマズイという意識があって、「お客様は神様じゃない」という台詞を思い出したりもするのだけど、じゃあどう考えればよいのか。元サイバーエージェントの西日本エリア局長の近田哲昌氏の言葉がヒントになった。
賛否両論あると思いますが、あえて言います。
私はクライアントを神様とは思っていません。
クライアントは恋人だと思っています。
人間を超えた絶対的な存在というわけではないけど、自分にとって大切な存在。
心底なんとかしようと思える相手。
とても深く理解し合って尊敬したい相手。
そんなイメージです。
恋人と考えれば、「何を欲しがっているのか?」「どんなことに困っているか?」を気にかけて言われる前から先回りの提案ができる。そこまで考える義理もないのだけど、言われたことを納得できずにやるのは自身のモチベーションとしても微妙だし、利益相反になることさえある。
対処療法を続けると犬の道に入る
それでも言われたことをやらなきゃいけない時もあるのけど、その場合に意識したいのは対処療法の積み重ねになっていないかということだ。
顧客からの依頼に対して手を動かしてさえいれば仕事をしている気分にはなるのだけど、本質的な解決が何もできていないから次も同じ内容やさらに複雑な内容を依頼されて付加価値の低い仕事が無限に増えるスパイラルに陥る。
うさぎ跳びを繰り返してもイチロー選手にはなれない。「正しい問題」に集中した、「正しい訓練」が成長に向けたカギとなる。
ピーター・ドラッガーが言う「元々しなくても良いものを効率よく行うことほど無駄なことはない」について、「人間を超えた絶対的な存在というわけではないけど、自分にとって大切な存在」だからこそ、真摯に考えるべきなのだと思う。
重要度が低いのに工数がかかる類のクライアントワークに振り回されて本来の仕事が疎かになりそうになる自分への自戒を込めて。