神保町ではカレーでひとやすみ
昨日は神保町で古書屋めぐり。自分の蔵書をKindle化してからはとんとご無沙汰だったのだけど、古書には古書の良さがある。昆虫食についての論文やジョージ・オーウェルの人生を追った研究書などはまぁ電子書籍化されないであろう。荒俣宏の博物学本や植村直己の冒険本なども紙の本で読みたい。その本を「手に入れたい」というよりも成分を補給しにいく感じ。
神保町は欧風カレーの街としても有名。なんでも、片手で本を読みながら食べられる料理としてカレーが好まれたことが発祥らしい。「ながら食事」と言えばサンドウィッチ伯爵の話を思い出す。ちなみにサンドウィッチ伯爵が賭けトランプ中に食べるための料理として肉をパンで挟んだ料理を食べていたいう話は旅行者による真偽不明のゴシップであるという。
起源の真偽はさておき、漫画を読みながらカレーを食べている人は時々見かけるし、もうやんカレーには大量の漫画が置いてある。欧風カレー屋のボンディは神保町駅前の神田古書センタービルの2階にある。夢野書店という漫画屋を通り抜けていく情緒が好きだったのだけど、通り抜けが禁止されていた。時代か。
フルーティ欧風カレーの完成形
注文するとふかしたジャガイモとバターがすぐにくる。前菜として食べてもよいし、カレーの具にしてもよい。そりゃうまい。
ビーフカレー(辛口)が到着。1480円とカレーにしてはお高いけれど、ごはんにチーズが掛かっていたり、ルウがソースポットで提供されたりと高級感がある。ソースポットって魔法のランプみたいだよね。
フルーツとスパイスの香りが食欲をそそる。
ごはんにかけると煮こまれた牛肉の大きさに改めて驚く。濃厚な出汁の旨みにフルーツの甘みと辛口スパイスが交じり合って深みのある味わい。それを受け止めるホロホロに煮こまれた牛肉とチーズごはん。ボンディは欧風カレーの完成系のひとつだよなぁ。漫画を片手に読むのはもったいない。古書とカレーで心と身体の栄養補給。