ブログのコメント欄論争ふたたび
しかし、オンライン上を行き交うユーザー数が増えるにつれ、ウェブ上の会話を節度あるものにする苦労も大きくなってきている。さらに多くの場合、活気ある会話がどこで起きているかというと、それはFacebookやTwitter上だ。それゆえ、多くのメディア企業が(少なくともいまのところ)、コメントに関しては諦めている。2015年、これまでのところ、ブルームバーグ、The Verge、The Daily Beast、そして今回Motherboardが、すべてのコメント機能を削除したのである。
ブログの運営をしているとコメント欄を閉じるべきか?という問題を遅かれ早かれ考えることになる。コメント欄の開放をしていれば面倒ばかりが増えるし、はてなブログを利用していれば、はてなブックマークやTwitterなどでコメントしてもらった方がありがたいという図式もある。
その意味で、このブログ内における「議論」に参加するのは僕のみであり、コンテンツや実行動のすべての責任も僕にあるが、その反応が「外側」に可視化することによって間接的には織り込まれる。「完全に影響を受けない」わけではないという距離感。
僕自身もブログのコメント欄はそうそうに閉じていたという経緯がある。ネットで議論をするつもりはあんまりないし、スパムコメントの除去や根拠のない誹謗中傷に疲れてしまう。
再訪導線とワードサラダSEOのためのコメント欄
その一方で、個人メディアを中心にコメント欄の効用の見直しがおこなわれてきている。追記コンテンツや訪問時間の増加がGoogleへのシグナルになっている可能性が高いことが知られており、そのためにコメント欄が利用できるのではないかという仮説だ。
コンテンツの面白さを保ちつつ、後からコンテンツを追記していくには、高度なスキルが必要になります。
そこで、コメントならどうでしょう? 読者が記事に対する意見を書いてくれます。別の視点からの意見や、批判的な主張は、コンテンツを充実してくれます。読者も、他の読者がどう考えるかを知りたいはずです。
コメント欄による複数人から補足的な追記がなされていることで、再訪してもらう可能性がふえるし、共起語も充実する。個別エントリのコメントフォームからコメントを書いてもらえば平均訪問時間にも寄与するだろう。
コメント欄の炎上は金とPVになる?
タレントの新山千春はしくじり先生で、「炎上ブログは金になる」と発言。コメント欄が燃えていると何度も何度も再訪する人がでてくるので、リターンビジターによるPV増加が期待できるという。
新山さんのブログが炎上したのは、2004年に結婚したプロ野球選手の黒田哲史氏との離婚が最大のきっかけ。「娘を離婚理由のダシにするところが最悪」「夫が引退したからって離婚なんて最低」など主婦層からコメントが殺到したという。
が、新山さんは炎上で「アクセスが増えると仕事が舞い込む」とニッコリ
検索エンジンという観点からはブクマコメント欄よりもブログのコメント欄が充実した方がよいという考え方もできる。それらは結局のところでコメント欄で書かれた文章はは誰のものか?という観点になるのだと思う。
サイト本体側の所有物であるたから管理義務やメリットが生じるのか、書いた本人や外側のサービスに閉じさせることでサイト本体に影響を与えないのかという選択。長いことコメント欄を閉じていたのだけど、検閲あり・返答なしという前提で開放してみるのもよいのかもしれない。