ビールで酔っ払うのを勿体なく感じる
その最たる物が酒断ちであろう。そこには実利的な効果も含まれているのだろうけれども、大部分は呪術めいた効用を期待してしまう自分がいる。「酒を飲まない」という事さえ守っていればアイスやラーメンを代償的に食べてようがとなるし、何か良い事があるんじゃないかという期待が産まれ、いつしか呪いに変わる。
そんな訳ですごく久々にウィスキーやビールを楽しんだのだけど、ビールで酔うのはちょっと勿体なく感じてしまった。ビールの味や喉越しは大好きだし、ノンアルコールビールとは明確に違う美味しさがあるけれど、それで酔いたい訳ではないなと。
逆にストロング・ゼロやウィスキーは酔っぱらうために飲んでいたし、アルコールのカーッと来る感じを含めて楽しんでいたのだけど、ビールにアルコール感は求めていないし、そもそも独りで酔ってもあまり面白くない虚しさが前提にある。
ひとり酩酊というステータス異常の虚しさ
婚活してみたり、知らない人達の集まりやバーに顔を出してみたりもしてきたけれど、もう色々な意味で遅かったのだと斜に構えたまま。予定を作ることで規則正しい生活をしていた事も否めないが、家でストロング・ゼロを独りで飲んでいるよりも心地良い時間と空間は難しい。
会社で過ごす時間が長かった上に毎週末のように出かけていた反動から独り呑みで心を落ち着かせる時間を作っていたのだけど、今となっては誰とも会っていないし、家で過ごしている時間のが圧倒的に多い。
これは有益情報なんですが、お酒を飲んでからマリオカートを遊ぶと、飲酒運転をしてはいけない理由がよくわかりますよ。
— ちゃーりー (@sirrow) 2020年7月3日
ひとりで酩酊するというステータス異常はゲームにも読書にも運動にも支障がでてくる。本来ならば存分に楽しめたはずの機会費用が喪失するし、そこまでの高コストを支払うのであればなんらかの見返りが欲しくなってしまうという倒錯まである。
断酒明けからのフラットな感情
酒は誰かと会う時に飲む物なのだろうけれど、まだまだ予断を許さない状況。音声だけのオンライン飲み会は散歩しながら参加するぐらいでちょうど良いので、オンライン飲み会で酒を飲んだこともない。
とはいえ 、こう暑いとビターな炭酸清涼飲料を呑みたくもなるのでノンアルコールチューハイやノンアルコールビールを飲むこともある。特にオールフリー ライムショットがお気に入りだ。完全に再現するのが難しいならライムを加えて別物にしてしまうのは第三のビールをベルギービールっぽくしたホワイトベルグに通じる。
何にせよ。4ヶ月以上の断酒生活を経てフラットな感情で酒と向き合えるようになったのは良い事なのかもしれない。絶対に呑まないという縛りを意識している訳ではないが、ない方がエンターティメントをより楽しめるという感覚も同居する。気兼ねなく飲み会ができる日が戻ってくるのが一番なのだけどね。

- 作者:吾妻 ひでお
- 発売日: 2013/10/06
- メディア: コミック