太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

16時間断食教の信仰は朝食苦手派への免罪符と心地よい戒律を与えてくれる

「空腹」こそ最強のクスリ

胃腸を休める時間をとるようにした

 ここのところで16時間断食を毎日続けている。これまで食べない系の話には否定的な立場を取っていたのだけど、自身の食生活として目指すべき指針にフィットしやすかったし、実際問題として低糖質でもファスティングでもないので、安心感があったのだ。

睡眠時間を上手に組み合わせて 「1日16時間は食べない」だけで、 細胞内の悪いタンパク質や細菌が除去され、 全身の細胞がみるみる修復!

「空腹」こそ最強のクスリ

「空腹」こそ最強のクスリ

 これだけ言われるとオカルトじみているが「消化活動中にも追加で食べ続けていたら代謝しきれないし、いつまでも血糖値が下がらない」までは直感的にも理解できる。その上で「人体の維持の必要な1日のタンパク質量は200gだが、それよりも少ない摂取量でも賄えるのがオートファジーによる自己分解」だという話がある。

 オートファジーとはギリシャ語の「自分」(オート auto)と「食べる」(ファジー phagy)を組み合わせた言葉で、体内の細胞内にあるタンパク質を分解してアミノ酸として再摂取する仕組み。これは糖質が足りないことによる筋肉糖新生(いわゆるカタボリック)とは異なり、分解対象が無差別的であるため、結果として古い細胞が除去されて新しい細胞に入れ替わりやすいとのことなのだが、そこまで腹落ちできているわけではない。

16時間断食で調子がよい本当の理由

 でも、そんな理屈はどうでもよいのかもしれない。16時間断食の「16時間」には睡眠時間をカウントして良いので、12時と19時に栄養価が足りるように食事して20時から睡眠を挟んだ翌12時までは水やコーヒーってするだけ。それだけで寝る前にアイスを食べたり飲酒をしていた不健康な生活からは脱却できるし、朝に無理してバターコーヒーを飲んだり、ごはんを食べたりして膨満感を抱えたまま仕事を始める必要もない。お腹スッキリだ。

 僕自身は社会人になってから朝食を食べない生活を送っている。「朝ごはんを食べた方がよい」という喧伝をうけ続けているし、食べたいとも思うのだけども、結果として食べる習慣が根付かない。朝は忙しいとか、食欲が湧かないとか、食べてから仕事すると眠くなるとか色々な要因や言い訳があるのだけど。

 普段から慣れた朝食を取らない生活を続けてよい免罪符を手に入れつつ、夜中に酒やアイスやラーメンを飲食しない戒律として抑止力も手に入れる。夜中に小腹がすくのもしんどいから、早寝をする理由にさえなる。結局のところで酒を飲まずにちゃんと寝るのが一番の健康法なのだろう。

緊急事態宣言が16時間断食を応援してくれる?

 20時以降にはモノをたべないという点において、テレワーク環境は非常にありがたい。残業があっても食事をとってから再開することができるし、間食のタイミングも自由だ。朝にお腹がすくなら11時と18時などのフレキシブルな運用も可能だろう。

そもそも会食がないので、夜遅くに高カロリーな食事や酒を飲食する必然性がない。高タンパク低脂質で安全さや美味しさが両立する弁当を作るのも難しいし、仕事帰りにラーメンが食べたくなることもあった。

 出社する日があっても緊急事態宣言中に20時を超えると店が閉まってしまうので、仕事帰りにラーメン屋に寄りたくなる気持ちもロックダウンされる。悲しみにくれた日もあったが遅い時間にラーメンを食べていないという事実が身体にも現れてくる。

知の高速道路のある現代社会において大事なのは動機と戒律

 過去に読んだ時には女子向けの掃除本とスピリチュアルの相性の良さだったり、現状否定を是とするのは現状への不満を抱いている人が多いという現代社会の問題もあってみたいな感想だったのだが、それだけではない。提示される世界観の真正さへの疑念とアイロニーを抱きつつも世界観に没入して身体を動かしていかないと仕方ないという諦観とポジティブの中間のような感情への共感があるのだ。

 「片づけはマインドが9割」という確信が本書に書かれているが、生活改善についてはリワード設定による「動機」が重要となる。そして片付けは「あるべき姿」が比較的明瞭なので、強い動機による駆動が続く限りは方法論をさておいても漸近的発展が見込める。よって、「人生がときめく」というリワード設定は漠然としながらも、重要な話となる。後述の通り、彼女はかなり合理的にそれを引き起こそうともしている。

 知の高速道路が整備されて、ハウツーが溢れかえっている現代においては動機と戒律の方が問題になってくる。自分自身はあまり神を信じたりすることができない性分であるが、「科学的に正しい」と言われることについては、疑念を持ちつつも信じやすい。

 朝食苦手派がこれまでしてきた事への免罪符とどう考えても身体に悪かった深夜の食事に対する厳しすぎない戒律を与えて実際に体調がよくなる方法論として、16時間断食教は信仰するに値するのではないかとも考えている。繰り返しになるが、低糖質は危険だし2食分での栄養素はちゃんと取る必要がある。その上で胃腸を休ませる時間を取っていきたい。

「空腹」こそ最強のクスリ

「空腹」こそ最強のクスリ