いわもとQ
もともと蕎麦が好きだったので、それなりの名店にも行ってきたつもりなのですが。いわもとQの蕎麦がすごく美味しいのです。たかだか580円の天ぷらそばなのですが、1,200円ぐらい取るところと遜色を感じません。味音痴なだけかもしれませんが。
なので『価値工学理論から見るコストパフォーマンス厨の原理について - 太陽がまぶしかったから』でいうところの「価値=機能/コスト」が高いという感じなのです。ウェブサイトを読んでみたら、やはり意識的にそれを考えているようです。
「もっとうまいを、もっと身近に」・・いわもとQがチェーンとして、半永久的に目指すメインテーマです。本格日本そば店に劣らない味を、路面店と遜色ない価格で提供したい。たとえば、1000円の価値を580円で、500円の価値を280円でお出ししたい。そのためには何をすればいいのか?その問いを常に持ち続け、「またおいしくなった」と思っていただけるような店を目指していきます。
味の追求|いわもとQは立ち食いそばチェーン店として東京で低価格・高品質の「ありえない店」を目指します
なぜ、「安い美味い」が実現出来るのかといえば、「熟練」に対する代替機能を「鮮度」と定義して、そのための仕組を作り上げたからだそうです。確かに茹でたて、揚げたてであることは一番の要素なのかもしれません。読んでいて普通に感心してしまったのですが、この考えは色々な事に応用できます。
当社では、身近な価格でうまいと思っていただけるためのキーワードは「鮮度」だと考えます。たとえば、揚げてから時間の経ったプロのえび天より、揚げたての素人のえび天の方がうまいと多くのお客様がおっしゃいます。そばもそうです。ごはんもそうです。鮮度は熟練に勝ります。だからいわもとQでは、どこよりも“茹でたて”“揚げたて”という出来立てにこだわります。
味の追求|いわもとQは立ち食いそばチェーン店として東京で低価格・高品質の「ありえない店」を目指します
サイゼリヤなんかも明確に工学的なプロセスを取り込んでいるのですが、僕としては合理的な仕組みを知ると「コスパ萌え」が入って余計に美味しく感じる倒錯があります。「ラーメンは情報を食べている」といテーゼにおいては「味」のための理屈や情報が多かったと思うのですが、それを安く提供するための「仕組み」まで喰って味わってしまうのが理屈至上主義を考えてしまう理屈民族の業なのかもしれませんね。
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