太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

読書・読書・読書

原尚美『マンガでわかる管理会計』〜真のコスパ厨として不確実性を排した儲けの意思決定力を身に付ける

マンガでわかる管理会計 『マンガでわかる管理会計:はじめてでもわかる儲けのからくり』を税理士の原尚美先生から献本いたただいた。 経営をよくする管理会計のしくみと基本が、マンガで楽しくわかる! 本書は、父親の経営する和菓子会社の経営改善のために…

『らーめん再遊記』〜コロナ直前のラーメン事情と安全なイデオロギー闘争

ラーメン語りの再定義 TRYラーメン大賞2019はラーメン語りの世代交代が明確になった記念碑的な会となっていた。 石神秀幸は、そう残して完全引退する。ラーメンという大衆食の評価を少数の権威に任せるのは難しい時代になった。大衆が人気店を決める中でも評…

「黒色が光を吸収しやすい」のではなく光を反射しない素材が黒く見える

黒色無双の実現方法 本商品は、プラモデルや各種模型に使用する黒色の水性アクリル塗料。エアブラシ塗りで可視光域全反射率0.8%を実現しており、同社の吸光シート「ファインシャット極」と同等の光吸収率を持つ、世界一黒い水性アクリル塗膜だという。 世界…

吉本浩二『日本をゆっくり走ってみたよ』〜独りよがりの間接的自傷と再生

あの娘のために日本一周 連載作品が終了し、ぽっかり時間が空いた、漫画家の吉本浩二先生は、日本一周バイクの旅に出た。全国にいる大学時代の友達、昔のアシスタントに会い、吉本さんの胸に去来するものは何か? しかし最大の理由は、忙しくてなかなか会え…

ゆるりまい『私のウチには、なんにもない。』〜物を捨てたい依存症と捨てられる物が増える奇妙な共犯関係

掃除の前に片付け 部屋の環境を良くしていこうと思うほどに家の物を減らすのが近道だと気づく。結局のところでホコリが溜まるのは家具と壁の間であったり、押し入れにしまいっぱなしの半不用品や収納棚だ。 写真と文章で自宅を紹介するスタイリッシュなブロ…

仮想本棚スクリーンとしての縦型ピポットディスプレイでセレンディピティ

ピポットディスプレイで仮想本棚 もはや殆んどの本を電子書籍で購入するようになっているし、物理的な本は実家に置いてあるので部屋の本棚を処分したのだけど、それはそれで背表紙からの連想だったり、抱えている課題感を言語化してくれる書名を見つけたりと…

勝間和代「勝間式 超ロジカル家事」〜合理主義の伸び代は家事にこそある

ロジカル家事の実践 自身も3人の娘を育ててきたワーママである勝間和代が、仕事でつちかってきた超効率化、経済スペシャリストのスキルを全力投入して確立した、家事と家計を徹底的にラクにする方法をわかりやすく紹介します。 勝間式 超ロジカル家事作者:勝…

町田康「しらふで生きる」〜酒を飲んでも飲まなくても人生は寂しい

しらふで生きる 4年前の年末。「酒をやめよう」と突如、思い立ち、そこから一滴も飲んでいない作家の町田康さん。「名うての大酒飲み」として知られた町田さんが、なぜそのような決断をしたのかを振り返りながら、禁酒を実行するために取り組んだ認識の改造…

やままあき「喫茶アメリカンについて言いたいことやまやまです」〜伝説のサンドウィッチ店への5年間定点観測と観測者効果という両想い

伝説のサンドイッチ店の定点観測 1人前=食パン1斤!「大きすぎるサンドイッチ」で連日行列が絶えない小さな喫茶店、東京・銀座の「アメリカン」。2014年から通い続けるブロガー・やままが書き溜めた約5年間の訪問記が電子書籍になりました。文字数はたっぷ…

清野とおる『東京怪奇酒』〜怪談ディテールへの「おこだわり」の実在性

東京ウォーカーで東京怪奇酒 普段から Kindle Unlimited で『東京ウォーカー』を毎月購読しているのだけど、現在の東京ウォーカーは東京の名所やグルメ情報に加えて、コナリミサトや新久千映などのコミックエッセイが集まる漫画雑誌の様相を呈してきている。…

町中華探検隊『町中華とはなんだ』〜「正解」がないから集まる複数の視点

町中華とはなんだ ここ最近、中華料理を食べようと思うと日高屋や王将などのチェーン店か来日中国人の本格仕様に二極化していて、炒飯や中華丼やレバニラ炒めなんかを提供する大衆的な個人店に入る事がめっきり少なくなったと気づく。 うまいわけではない。…

高橋ユキ『つけびの村』〜 「10年後に話す真相」のリアリティラインの眩暈

つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 本書は2013年に山口県にあるわずか12人の住民のうち、限界集落で一夜にして五人が殺害された山口連続殺人放火事件の核心に迫るルポタージュである。 焼失した女性A宅の隣家には、「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」と白い紙に毛筆の…

『がっこうぐらし!』完結で突きつけられる考察厨の虚しさ

がっこうぐらし!完結 学園日常系とゾンビサバイバルが悪魔合体した『がっこうぐらし!』が完結した。「わたしたちはここにいます」を回収したり、能力主義や規律管理は極限状態でこそ破綻していくといった内容が描かれていてよかったのだけど、各所にある思…

ヴァレリー『テスト氏』〜カイエの結晶を集合的無意識から採掘すること

テスト氏 「テスト」と聞くと、どうにも『テスト氏 (福武文庫)』を思い出す。教養コンプレックスだったときに読んだ本であり、僕が毎日書く事に改めてこだわり始めたのは、ヴァレリーの「カイエ」の影響もある。 ヴァレリーは23歳から死ぬまで公表を前提とし…

Amazon 大規模セール中に欲しいものリストから検索してて気づく行動制約

Amazon Cyber Monday Amazon の Cyber Monday で Kindle本が最大60%OFFになっているのだけど、対象の本が多すぎて探しきれないという問題があった。Amazon のセール対象の追加フィルター機能は貧弱で、例えば「写真集・分冊本・謎エロ漫画を除外する」といっ…

かっぴー『左ききのエレン』〜アートと商品で揺れ動く共感の物語

かっぴー『左ききのエレン』 朝倉光一は、大手広告代理店に勤める駆け出しのデザイナー。いつか有名になることを夢みてがむしゃらに働く毎日だった……。もがき苦しむ日常の中で、高校時代に出会った天才・エレンのことを思い出していた。 原作版 左ききのエレ…

平直行『U.W.F.外伝』〜刃牙のモデルとなった黎明期のプロ総合格闘家自伝

プロレスの敵だった総合格闘 中学生の頃から毎週のようにワールドプロレスリングやGAORAのプロレス放送を観ていたし、ここ最近でもKindle Unlimitedで『週刊プロレス』や『有田と週刊プロレスと』が欠かせない。 No.001 語り継がれる伝説の虎!初代タイガー…

ふろむだ『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』〜一貫して偏った、説得力のあるアジテーションで勘違いさせる力

運と実力だけじゃない 本書は『分裂勘違い君劇場』を運営する ふろむだ ( id:fromdusktildawn ) 氏の著書。分裂勘違い君劇場といえば、新会社員になりたての頃に散々読み漁った記憶があるブログ。よちよちだった自分の考え方に良くも悪くも影響を及ぼしてい…

秦本幸弥『かいぜん!~異世界コンサル奮闘記~』〜なろう系ビジネスライトノベルは課題の前提が違うから面白い

かいぜん! ここ最近はITエンジニアというよりも、ビジネスサイドに移って商品設計や業務プロセス改善などを担うことが多かったのだけど、財務会計やマーケティングなどの専門知識が付け焼き刃すぎて苦労することが多かった。 ビジネス書というと創業者の自…

借金玉『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』〜ヒロイックな発達障害の制約と誓約の嘘

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術 “カドカワさん「そういうわけで、やる?期間は半年。その間にすんごいPV達成したら書籍化。PVが残念な数字だったら残念賞。やる?」” 8月が終わるけどどうなったんだろう / “プレ公開と経緯説明、そ…

まだ Kindle 化されない技術書の電子書籍版は出版社運営の電子書籍サイトから購入して Kindle で読もう

紙の技術書はかさばる 事業会社に入社してから、エンジニアリングを学ぶ機会が少なくなっていたのだけど、それではマズイと技術書を読むようになった。特定の技術に特化した知識は時間とともに役立たなくなってしまいがちだが、Web、DB、インフラ設計、アル…

地主恵亮『ひとりぼっちを全力で楽しむ』〜自分の代わりに全力で蕩尽してもらう背徳感のスパイス

ひとりぼっちを全力で楽しむ 友だちがいない、恋人がいない、一緒にお昼を食べる人がいない、仕事がつらい、お金がない、結婚できない、家がない、Facebookにいいね! がつかない… そんなことで悩んでいませんか? 孤独は否定するものではなく、むしろ積極的に…

巨大書見台としてのマルチディスプレイで呼吸をするように本が読める

マルチディスプレイを書見台として使う 私は3枚ディスプレイを使っていますが1番右の端末だけは、ほぼKindle専用です。 勝間和代氏に倣ってマルチディスプレイで Kindle を読むようにしたら良い感じ。SNSやネットニュースをチェックする感覚で読め進んでいけ…

本多静六『私の財産告白』〜明治時代のブロガーが明かす貯蓄と投資の極意

本多静六『私の財産告白』 金融リテラシーを高めるための名著として名高い本多静六の『私の財産告白 』を読んだ。著者は慶応二年(1866年)に生まれた明治時代の林学博士で、日比谷公園や明治神宮の設計・改良に関わる一方で、大学教員による収入を基礎にし…

全巻一冊 北斗の拳は自費出版や全集復刊として普及しそう

全巻一冊 北斗の拳の電子書籍 9月13日にオープンした「Kickstarter」日本語版のローンチプロジェクトとして『全巻一冊 北斗の拳』が公開された。300万円のプロジェクトに対してすでに1000万以上が集まっており、その注目度の高さがうかがえる。 作品への没入…

もしカイジのハンチョウのように帝愛地下帝国から1日外出したら

『1日外出録ハンチョウ』が面白い 賭博破戒録カイジの地下帝国編スピンオフ漫画である『1日外出録ハンチョウ』が面白い。地下帝国と呼ばれる強制労働施設においてイカサマチンチロリン、給料前借り金融、嗜好品の物販等を取り仕切る大槻班長がその資金で1日…

旅行カバンの底に忍ばせる黄金本の情緒

旅行カバンの底に忍ばせる黄金本 椎名誠がエッセイで旅行にもっていく本の按配について書いていて面白かった。 長い旅行に持っていき、ミステリーやSFを読んでしまって、ああ、あと何かないか!というときにヒョイとこれを”最後の一冊”というような按配で手…

『エヴァンゲリオン』は『ちびまる子ちゃん』のスクールカースト逆転説

エヴァンゲリオンちびまる子ちゃん説 岡田斗司夫のメルマガのなかに、エヴァンゲリオンをちびまる子ちゃんに当てはめる与太話があって、ちょっとおもしろかった。 確かにそう言われてみれば、カヲル君の声優には、花輪君の声がピッタリなカンジがする。 「ヘ…

Kindle Paperwhiteマンガモデルはパラパラ読みができてよい感じだけど

今年、買ってよかった物 毎年恒例の「今年、買ってよかった物」を考えたのだけど、今年はあまり大きな買い物をしていないことに気がついた。未だに3年前のMacbook Airを使っているし、iPadもiPhoneも買い替えまえでには時間がある。家電類もあまりないし、大…

闇金ウシジマくんと同時多発的に最終回を迎えつつある愛読漫画が多い

闇金ウシジマくん最終章 『闇金ウシジマくん』の最終章がはじまった。盟友だった社員が死んだり、初期キャラクターたちとの因縁を清算しはじめたので、そろそろなんだろうと分かっていたけど、明確に言われるとちょっと寂しい。 2004年に連載開始だから12年…