太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

計算機自然において人間は羊や鉄と同じ資源に過ぎないため労働者として搾取されている感覚は自意識過剰

パン屋再襲撃 (文春文庫)

自動的に記事が出来上がる計算機自然

一昨日書いた通りに、X APIが従量課金に移行したのを機に、自分のツイートをObsidianに日次同期する仕組みを作ったのだけど、そもそもはツイートをトリガにした記事の自動生成を目的としたものであった。

鍵付きの引用RTで好き勝手にツッコミを入れ、それがアジールにおける思考の断片として蓄積されていく。15年近く使い続けたインターフェースは身体化されてしまっていて、思考を140文字に圧縮して放流する所作がもはや呼吸のようなものなのだ。

これまでもリサーチ手順や文体などのSkillを持ったAI Agentの定期起動で自動的に記事が作られる仕組みを動かしていたが、鍵アカウントで自分自身が好き勝手につぶやいた断片がMarkdownファイルとしてvaultに流れ込むことで、僕自身にとっての興味関心や問題意識を拡張した記事になることが大きな体験の差になっている。

なんというか新しい感覚器官を手に入れたようなものだ。視覚や聴覚が外部の情報を無意識に処理するように、AI Agentがタイムラインと過去記事とニュースフィードを勝手に処理して、構造化された思考として返してくる。

でも、つぶやきは労働ではない

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DDDの「境界づけられたコンテキスト」をヒントにプロジェクトに寄り添う Coding Agent の記憶と忘却をコンテキストンジニアリングする

エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計

/compact という小さな死

Claude Codeの開発設計において丁寧にコンテキストを積み上げて「この方向でいこう」と合意した直後にcompactionが走ると、次のターンでは合意のニュアンスが失われている。遊園地のキャラクターの「中の人」が変わっているのに、「去年の夏にも来ていて、〜をしてもらった」と子供が言って仕方なしに前回の続きのフリをしてもらっているかのような感覚に近い。

Claude Codeの /compact コマンドはコンテキストウィンドウを自動的に圧縮して、新しい会話が始まる。この振る舞いは連続しているように見えるが記憶は断絶していて小さな死さえ感じる感覚に共感する。3人目の綾波レイだ。

即興演劇において蓄積を放棄する技術は、蓄積を前提にするために苦労するAIエージェントとは真逆のベクトルだ。人間がリセットを強いられ機械が記憶のアップデートを志向するという倒錯に価値があり、それぞれが苦手なことをするからこそ、なんらかの運動量が発生するという構造がある。

「これはゲームなのか?展3」のアフタートークで面白い対比があった。イマーシブシアターの演者は客が入れ替わるたびに蓄積をゼロにリセットするのが技術だという。前の客の反応を引きずったまま初体験である次の客に対応すると、文脈が汚染されて体験の質が落ちるということだ。

/compact はまさにイマーシブシアターの演者が行う蓄積のリセットに近い。前セッションの文脈を引きずらないことで、次のタスクに対してバイアスなく対応できるという利点がある。しかしながらソフトウェア開発においては議論の蓄積こそがドメイン知識であり、蓄積を捨てる技術と蓄積を保つ技術の両方が必要で、どちらをいつ適用するかの判断に技術が宿る。

自分をとりまく空間と時間のすべてが編集対象になる。「良さそうなもの」を無限に足し算していくだけの編集指針ではなく、「これはキャンセル」「これは任せて忘れる」という明示的な引き算の宣言も大切になってくる。

/compact の実行は校正者が紙幅の都合で勝手にカットしていく挙動に近いが、それで編集者が当初に考えたニュアンスが失われることは避けなければならない。コンテキストエンジニアリングとは「何を前提として共有するか」を意図的に設計する技術であるからこそ、「何を捨てて良いか」にこだわり抜いて明示化するのが大事なのだろう。

「何を捨てて良いか」をDDDで設計する

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Pay-Per-Use になった X API でツイートを Obsidian に同期して AI Agent のコンテキストとして献上する

X APIが従量課金になった

かつてTwitter APIが無料だった時代には自動投稿ボットやタイムライン分析などを使い倒していたのだけど、2023年のAPI有料化以降、Basicプランで月額200ドルという壁に阻まれてGrok APIをちょっとした調査に使う程度の利用しかできなくなってしまったのだけど、2026年2月にX APIが従量課金制(Pay-Per-Use)に移行した。最低5ドルのクレジットチャージから始められ、月額200ドルの壁が消えた。

そんなこともあって、X APIから対象期間に行った自身の投稿を OAuth 1.0a で取得し、Obsidian に日付別の Markdown として保存するCLIを作ってみた。

x-importer は X API v2 から自分の投稿や引用RTやリプライ先を再帰的に展開し、t.co 短縮URLはページタイトル付きリンクに復元するなど、後から人やAIが読んでも、文脈を追えることを意識したファイルを出力する。

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date: 2026-02-21
type: x-posts
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