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1980年。ダンジョン探索ゲーム Rogue が登場し、主人公は「@」という1文字で表現された。装備も表情もステータスバーも見えない。プレイヤーは、「@」という1文字に、その全人格を投影したアバターを見出した。その30年後の僕はUI/UXデザインにこだわることこそが人間らしい仕事だと思っており、今から思えば過剰な演出をも良いものと思い込んでいた。
この「事前準備を厚くして、実行時の入力を最小化する」というアプローチは、まさにコンテキストエンジニアリングの実践となる。デスクトップ環境でじっくりスキルを設計しておけば、Twitter 感覚で意図を伝えていくような形にできる。
さらに10年以上が経った今、僕はモバイル端末のターミナルに向かって最低限のプロンプトを打ち込んでいる。Claude Codeにソフトウェアキーボードや音声で短い指示を投げ、返ってきたテキストの結果を脳内でレンダリングし、また短い言葉でフィードバックし、実現されるべき「預言書」をTODOとして更新していく。
GUIのボタンやメニューは徐々に使わなくなっていくのだろう。抽象的な預言書の実現はLLMが担ってくれるからだ。このプログラムや文章を統べる僕の神的暴力は神話的暴力に変遷する。


