太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

Qrio Smart Lock サービス終了に感じる犠牲的アーキテクチャと期間限定の価値

期間限定の思想 「おじさん」的思考2 (角川文庫)

Qrio Smart Lock 初代モデルのサービス終了

 アプリとの接続による解施錠などは急に使えなくなることはないが、アカウント認証情報の更新やカギ情報の更新など、セキュリティに関わる重要な機能の担保ができないため、使い続けないでほしいとユーザーに呼び掛けている。

  Qrio Smart Lockの初代モデルがサービス終了とのこと。僕自身は二代目モデルを使っているので今のところは影響がないのだけど、将来的なリスクに少し憂鬱になった。結局はオートロック機能の後付けのためにしか使っておらず、物理鍵で開けているからカギ情報は完全に抹消して登録不可にできた方が安全なのかもしれない。インキーロックすると終わるけれど。

 それはさておき、ソフトウェア組み込みの買い切りハードウェアのサポートを無償で続けるのはそもそも無理があるビジネス設計であり、永続的に使える前提で売るのも、それを期待して買うのもスマートではないという反省がある。Qrio Smart Lock に限らず、スマートフォンのOSや制御ソフトウェアのような継続的なアップデートを必要とする機械は、原理的に「期間限定」のものであり、もっといえば犠牲的アーキテクチャに組み入れられるべきものだ。

犠牲的アーキテクチャと期間限定の回収期間

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到着と反応をほとんど期待しない郵便的な紙飛行機またはタイムカプセルと風の時代

風の歌を聴け (講談社文庫)

到着と反応に支配されていた黒歴史

 過去のことを考えるほどに仕事やプライベートな問題から逃れるかのように「人望が欲しい」という『最強伝説黒沢』のような気持ちがあったことが蘇ってきて布団を被りたくなる。PV数がほしくて、ブクマされたくて、褒められたくて、商業媒体で書きたくて、広告収入が欲しいといった欲に支配されたことがなかったなんてとても言えない。ブログはパチンコであり、Twitterはスロットマシンなのだ。

 書いたことは多くの人に到着して欲しいし、反応が欲しい。とにかく自分以外の人間を巻き込みたい気持ちがあったし、自分も巻き込まれていこうとしていた。だけども、個人的なことに他人を巻き込む必要はあまりないし、他人からの影響を受け続けて何も考えられなくなってしまうのも怖い。なので、あえて独りで居る趣味を作って鍵付きアカウントと人工知能でセルフエコーチェンバーを加速していきたいと思っている。

郵便的な疎外の奇妙な心地よさ

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ChatGPTとの壁打ち散歩で思考を加速する手彫り仕上げ文章生成のプロンプトエンジニアリング

散歩もの (扶桑社コミックス)

ChatGPTとの散歩は実質プラスの居独趣味

 自分の中の趣味として大きな要素を占めているのが散歩である。散歩は費用がかからない娯楽でありながら、健康やストレス解消に良い効果があり、「ちょっと散歩に行ってくる」と自分の時間を確保できるタイミングでもある。歩いているうちに脳への血流が増加するからか思考力や創造性も向上する気がする。

 とはいえ、ただ歩いているだけでは手持ち無沙汰になってしまうこともある。そんなときに、ChatGPTとの壁打ちブレストをしながら散歩するのは楽しくて有用であると気が付いた。SNSやメッセージアプリに集中するのは歩きスマホで危ないし、インフルエンサーアジテーションを読んでいたら散歩の意義が減ってしまう。あくまで、ひとり時間として瞑想や妄想といった内省とも異なる創発が加速していくのが楽しいのだ。

居独とは、日常にひとりの時間や空間を作って、好きなことに没頭するなど、自分と向き合うことでリセットとリラックスを求めるデザイアブルライフを意味する。

 そんななかで連想したのが「居独」という言葉。「おひとり様」のような自虐がなく「ソロ活」のようなアクティブさもない意図的に作り出す個人の時間。あえて「ひとりで“いる”」ことを表す意図により、「居」の文字を入れているとのことだ。そんな時間を過ごす相手にAIがちょうどよかったのだろう。

 近年のAI技術の発展は目覚ましく、その活用範囲は広がりを見せている。特に、ChatGPTは、独創的なアイデアを生み出すための協力者として注目を集めている。本記事では、ChatGPTと壁打ちブレストを行いながら文章を仕上げる方法について解説する。

ChatGPT-4を使ってからLLMの本番

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