太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

逆感情労働としての精神的勝利法が福利厚生となる顧客見下し型サービス業

故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫)

顧客見下し型サービス業の増加

メモには「親代表の一括請求の子番号です。つまりクソ野郎。」などとして親が支払っているので“お金に無頓着”だとして新料金プランに変えてディズニー公式動画配信サービス「Disney DELUXE」を付け、さらに「いちおしパック」をつけるように他の店員に指示している内容となっています。

 携帯電話会社やPCデポや保険営業などの情弱ビジネス問題について、元々は競争環境の激化の中で「仕方なく情弱を狙わざるを得ない状況」があったのだろうけれど、ここのところで嬉々として「自分よりも楽に生きている情弱に勝って見下したい」という方向性にマインドセットが変わってきたとのではないかと思われる事象が増えてきた。

感情労働としての精神的勝利法

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ヴァレリー『テスト氏』〜カイエの結晶を集合的無意識から採掘すること

ムッシュー・テスト (岩波文庫)

テスト氏

 「テスト」と聞くと、どうにも『テスト氏 (福武文庫)』を思い出す。教養コンプレックスだったときに読んだ本であり、僕が毎日書く事に改めてこだわり始めたのは、ヴァレリーの「カイエ」の影響もある。

 ヴァレリーは23歳から死ぬまで公表を前提としない「カイエ(=ノート)」を書き続けて、その量は26,000ページにもなっているという。「テスト氏」は、その結晶とも言えるキャラクターであり、彼の分身であると言える。序文には以下のように書かれている。

或る種の人々の特異性や、良いにせよ悪いにせよとにかく並外れた彼らの価値が、時として、それらを生み出した人間のほんの一時的な状態に由来するといったようなことも、結局のところ、ありえぬことではない。不安定なものがこのようにして伝えられ、なにがしかの生のみちを辿ることもありうるのである。それにまた精神界においては、これこそ、われわれの著作という機能であり、才能というはたらき、仕事の対象それ自体ではあるのではないだろうか、つまり、これこそ、自分が手に入れたもっとも稀有なものを自分の死んだあとまで存続させたいというあの奇妙な本能の本質ではないだろうか?

 大抵の人は仮に並外れた何かができたとしても、あくまで「一時的な状態」にすぎない可能性が高い。それでも、数をこなすことで時々はうまくいくパターンが蓄積され、それらを組み合わせる事で、ある程度は意図的に良いものが出せるようになる。

カイエのみで満足してしまうこと

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天下一品のコロッケ定食でコロッケ天一ポタージュという奇跡

天下一品でコロッケ!?

 巷ではコロッケ蕎麦が流行っているようだ。僕自身もコロッケ蕎麦が好きで、特に箱根そばのカレー風味のコロッケを崩しながら食べるのが美味しい。

 そんな中、気になっていた天下一品のコロッケ定食。天下一品といえば唐揚げ定食が好きだがコロッケとは良いところを突いてくる。ラーメンにコロッケは合わないと思うけれど、天下一品のこってりスープとコロッケはシチューのように合いそう。

コロッケ天一は最上級のポテトポタージュ

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